見つからない場所を探す



私にとって「 」とは

何もない
意味を持たない
わからない
恐ろしい
無駄な
そんな言葉の羅列だろう

だからただ『 』場所を探している




柔らかい土に還りたいなら
広い草原
深い山の中
霧の立ち込めた湿地帯
そんなところを探して
探して探しつづけて
そしてきっと想いは叶わず
箱に入れられ土と遮断される
そんな『 』が待っている





美しい水に還りたいなら
深い海
流れる川
光の反射する美しい湖畔
そんなところを探して
探して探しつづけて
そしてきっと想いは叶わず
汚れた雨水の調を聞きながら
その雨にさえも触れることができない
そんな『 』が待っている






たとえば空を心に残して還りたいなら
美しい青い空
焼けるような夕焼け
または綺麗な星空
そんなところを探して
探して探しつづけて
そしてきっと想いは叶わず
真っ白い病院のベッドから窓を眺めることすら叶わず
排気ガスで汚れた空すら見ることなくただ白い壁を見つめている
そんな『 』が待っている





『  』場所を見つける為に生きている
もし見つかればそこに墓を掘るだろう
そしてそこで『 』を待つだろう
ただ理想の『  』場所を探している
ただ探しながら「   」いる
そしてそれはきっと叶わず
墓の場所は見つからない
墓の場所は見つからない
何故なら本当は
「 」を捨てること出来ず
『 』を恐れているからだ









中華
2003年09月24日(水) 23時15分54秒 公開
■この作品の著作権は中華さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
コレ…結構昔に書いた記憶が。
なんだかんだいって
一年ぐらいは前かもしれない。
異様に暗いのでお蔵入りしてたのを
出してきました。
ご、ごめんなさい(汗)

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