声が・・聞こえた気がした・・
ヤルノ「母さん、僕の事・・呼んだ?」
母「別に呼んでないわよ?」
ヤルノ「・・そっか・・」
母「・・まさかヤルノ?また別の能力が・・」
ヤルノ「ち、違うよ;」
能力・・・か・・・
僕は何度その力さえなければ・・と思ったかな・・
母「そういえば・・ヤルノ、あなた夜中にこっそり外に出てるでしょう?」
ヤルノ「(ばれてたんだ・・;)」
母「あのね、ヤルノはこのアルボレート家にいない存在でとおしてるのよ?」
ヤルノ「・・・・はい・・」
この台詞を言われるたびに胸が痛む・・
でも母さんの言い分ももっともな話なんだって思うと・・
母「まったく・・・この村に越してきてもう5年もたつから・・あの頃のことを忘れたのかしら・・」
ヤルノ「・・・・・・・。」
あの頃・・忘れるはずなんかない・・
ただこの力を見せたかっただけなのに
ヤルノ「(なんで僕はこんな能力があるんだろう・・)」
クレーメルケイジがなくても火、水、風の昌霊力が使えた・・
よく覚えてないけど僕の思い出す限りじゃずっと前から・・多分生まれつき。
両親にはそんな能力は備わってないのに・・
別にこの力があっても良いことなんてなかった。
むしろ――・・
『・・ら・・し・・こ・・・・・・来・・・』
ヤルノ「・・また・・?」
『・・らばれし・よ・・へ来て・・』
ヤルノ「・・何を言ってるんですか・・?」
『今・・こそ・・』
ヤルノ「い、今・・こそ・・?」
『旅立つ・・時です・・』
ヤルノ「・・・!?」
新しい能力とかそんなの関係ない。
ただその神秘的な声が僕を呼んでいた・・
前から考えてた。
いつか家を出て大昌霊にこの能力が何なのか聞きたい・・
そのために旅に出たい・・って・・
声にあてがあるわけじゃない。
でも今こそ時期なのかもしれない。
いつか来る旅立ちを待って・・
だから夜中こっそり家を出て
槍の特訓をしてたんだ・・
・・・今こそ・・・・
ヤルノ「・・いってきます・・母さん・・。」
――母さん――
僕の能力の意味を探してきます・・
声が聞こえた気がした・・
リース「(・・この声・・)」
昔どこかで聞いたような・・
何だか・・あの時の・・・
リース「(・・気の・・せいだよね・・?)」
コンコン
リース「・・?こんな時間に誰だろ・・」
コンコン
リース「は〜い、今開けるよ」
扉を開けた先には女の人が立っていた・・
リース「!・・あなたは・・」
エレン「覚えていましたか?」
リース「忘れるわけ・・ないよ」
三年前・・
私に破壊の力の素質があるといった人。
そして・・この魔法・・
“アースブレイク”を習得させた・・
リース「あの・・何の・・用?」
エレン「私と一緒に来てください。」
リース「・・・え?」
エレン「説明してる暇はあまりありません。とにかく私についてきてください。」
リース「・・えっと・・;」
エレン「貴方の力が必要なのです」
リース「!!・・・・」
私の力・・って・・
この破壊の・・?
・・そういえばこの人は何で私にこの魔法を・・
別に悪い人には見えないし・・
・・・この人についていけば・・
リース「わかった・・・行く。私、ついて行く!」
エレン「ありがとうございます。」
決めた・・きっと何かが変われる・・・そんな気がする
シン「自分の進む道も決められないような所にいてらんねぇな」
リュミヌー「あたしは強くなるって決めたんだ。もう失いたくない・・」
クロノ「あの村にはもう戻れねぇ・・いや、戻らない!!」
カリィ「一人でだって生きてみせる・・今までだってずっと一人ぼっちだったんだから・・・」
アルエス「このエターニアのどこかに僕と同じような人がいるのでしょうか・・」
ユウ「どうかしたのか?」
メノア「・・邪魔する存在が動き出したようです・・・」
アピッド「ちゃんと張り合いのある相手だろうな?」
バビブス1002号「ドンナ奴デモ倒スダケ」
ルーナ「こんなくだらない物質世界に何があるというの?」
メノア「たしかに、この世界は乱れすぎてしまいました・・だから消すのです」
エレン「私はあの者達を導く存在としてまた目覚めたのですね・・」
・・戦士達は旅に出た・・
まさか自分が大きな運命の渦の中に入ったとはまだ知る由も無く
たとえこの先にどんな未来がまっていようと
戦士達は前に進まなければいけない
関谷いくみ
2001/07/01(日)19:49:03 公開
■この作品の著作権は関谷いくみさんにあります。
■あとがき
プロローグその2です。それぞれの旅立ち・・みたいな。
次からは第一話でヤルノ視点です。
あ、物語は二人の主人公の視点で交代で進んでいきます。
時々敵サイドも書いていきたいです。
(そうじゃないと特にラスボスは出番がないし;)
前回、感想をたくさん頂いて凄く嬉しいです。
これからもがんばっていきますので感想お願いします。