過去の戒め・未来への希望
第2話・使命 (リース視点)

リース「・・・・・・・・;;」

はっきり言ってピンチかも・・;

酔っ払い「人にぶつかっといて何の詫びもなしたぁ〜ちょっとおかしいんじゃないのか〜?」
リース「え・・と・・;」
エレン「貴方からぶつかってきたのですから謝る必要はないですよ」
酔っ払い「んだとこの女っ!!」
リース「(あ〜;;喧嘩になっちゃうよ;野次馬も集まってきてるし・・;)」

バロールに着いて、酒場で休憩。
ここまでは順調だったのに・・;
何だか酔っ払いに目、つけられちゃったみたい・・;

エレン「いかにこの世界が乱れてるか解るでしょう?」
リース「いや、それは解るけど・・;(流石・・というか何でこんなに余裕なの?;)」

そりゃこんな奴昌術さえやっちゃえば一発だけど・・
ここでそんなことやれないしね;

酔っ払い「さっきから無視しやがって!!」
エレン「!!」

ぱしっつ!!

リース「(あぁぁ・・・;;)」

酔っ払いがエレンの手首を掴んだ瞬間それをエレンが払いのけた・・

酔っ払い「ってー・・・女だからって容赦しねーぞっ!!!」

怒った酔っ払いが殴りかかってきた

リース「・・こうなったらやるしかないかなっ」

まぁ、向こうからやってきたわけだし・・正当防衛ってことで
私が詠唱をはじめようとした時だった

がしっ!!

???「女の子に向かって乱暴は良くないですよ」
????「ましてや殴ろうなんて言語道断です」
???「あ、アルエスさん。」

アルエスと呼ばれた男の人は背が高くて綺麗な顔立ちで
背中に背負ってる大きな剣が目を引いた。

もう一人の男の人はオレンジの瞳が凄く印象的で優しそうな顔つき。
年齢は私と同じくらいかな・・
その人が酔っ払いの手首を掴んでた

エレン「・・・来ましたね。」
リース「・・え?」

アルエス「!その声・・」
???「君が・・僕たちを呼んだ人!?」

え・・?え・・・???
エレンが呼んだって事は・・
この人達も選ばれた人ってことだよね?

リース「ねぇ・・」
エレン「話は後にしましょう?とりあえず今は・・」

アルエス「この人どうしましょう?」
???「無駄に事を大きくしたくないんですけど・・?」

酔っ払い「ひっ・・・;;も、もうしません!許してくれぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

だだだっ・・・・・

???「あ、逃げた。」
リース「(逃げ足だけは速い・・;)」
エレン「片付きましたね。では場所を移りましょう?」
アルエス「たしかにこの状況だと無理ですからね。」

私達の周りにいた野次馬の数を見て納得;
酒場で揉め事なんてそんなに珍しいのものなのかな〜;

バロールの宿屋―――――――

オレンジの瞳の男の人はヤルノって名乗った。
年齢はやっぱり私と同じ15歳らしい・・

ヤルノ「あの・・・」
リース「あ、私はリース=ラディア。年齢はヤルノと同じ。」
アルエス「で、一番気になるのが・・・」

・・・エレン・・・

私も少しの間いっしょにいたけど知ってるのは名前だけ。
でもエレンが私達を集めたんだし、きっと凄い力のある人なんだと思う・・

少しの間で、私のエレンに対する恐怖心とか・・なくなってた。

エレン「私はエレン=ステイヤ。もちろん貴方達を呼んだのは私です。」
ヤルノ「いったい何で・・?」

エレン「・・私は神族なのです。」
アルエス「神・・族・・ですか?」
リース「神に仕える者・・」  

神族・・天使よりも神に近い存在でめったに人前には出てこない・・
つまりそれだけ事は大きいって事・・                       
                                                                                                      
エレン「私はこの世界が創られた時からこの世界を見てきました・・」

そう言った時エレンの顔が少し曇った気がした・・

エレン「・・破滅に満ちたこの世界が・・何者かの手によって滅びの時を迎えようとしているのです・・」
三人「!!!!!」
ヤルノ「それってどういう・・・」
アルエス「一体何が起きてるんですか!?」
エレン「・・貴方達、エターニアの歴史は知っていますか?」
リース「え・・と・・昔インフェリアとセレスティアは繋がってた・・っていうあれ?」

私は天使族に関わりがあったから、少しだけなら知ってる・・でも多分二人は・・

エレン「ええ。その時も一度世界は滅びようとしていたのです・・」

ヤルノ「知らなかった・・エターニアの歴史なんて僕達平民には何の知る統べもなかったし・・」
アルエス「僕もです。初めからインフェリアとセレスティアは別々の惑星だとばかり・・」

やっぱり知らない・・
つまり平民には関係ないってこと?

私は天使とハーフエルフのクォーターで・・インフェリア国家の権力からは関係ない所に住んでたから知らなかった・・
だからここ数日でバロールにくるまでに通った町や村で『身分』という意味を知った・・
何でここまでその言葉に執着するんだろう・・

エレン「・・情けない事ですがこれが現状です・・。一度平和になったのにまた同じ事を繰り返している・・」
リース「エレン・・」

私の心を察したかのようにエレンが言った。

エレン「でも私はまだやり直せると思うのです。貴方達に・・協力してほしいのです・・」

その瞳に・・

その瞳に今までどんな歴史が映ってきたのだろう・・
それでもエレンは見捨てなかった・・だから私達を呼んだんだ・・

ヤルノ「・・僕にそんな力があるか解らないけど・・出来る限りの事をやってみようと思います。」
アルエス「そうですね。僕達にしか出来ない事でしたら僕達がやらなきゃいけませんね。」
リース「・・わかった。それで私達は何をするの?」
エレン「滅びをもたらそうとしている者が誰なのか私にもわかりません・・ただ、その前に全員集めなくては・・」
ヤルノ「?・・僕達の他にもいるんですか?」
エレン「ええ。・・・でもその前に寄ってほしい所があるのです・・」
アルエス「何処ですか?」

エレン「私の実体に会いに行ってください。」
リース「実体・・って;今ここにいるのは・・」
エレン「作り物です。一応具現化しているので物などは触れますが戦闘で術も使えないただのナビゲーターになってしまいますし・・」
アルエス「でも言われないと全然解りませんね。」
リース「ほんと、私も数日間ずっといたけど気がつかなかった・・」
ヤルノ「よし。それじゃあ最初の目的地は・・と・・・で、どこだっけ?;」
エレン「・・・エルサレム=ロアーという遺跡です」
リース「・・!!」
ヤルノ「じゃあ今日は明日に向けて宿でゆっくり寝よう?」
アルエス「そうですね。旅の疲れも溜まっていますし」

二人が部屋を出て行った・・
私は「おやすみ」と言葉をかける余裕も無くそのまま考えてた・・

エルサレム=ロアー

天使族とエルフ族共通の禁断の地。
そこは・・私がエレンに初めて会った場所であり、
・・禁断の魔法アースブレイクを習得した所・・

また・・何かがあるんだろうか・・

エレン「・・ごめんなさい。あの時は急でしたね。」
リース「え?」
エレン「時期にあの時の意味が解る時が来ます・・どうかそれまでは・・」
リース「・・わかった。」

ううん。別にエレンを疑ってなんかいない。
ただあそこにはすごい力が眠ってるって聞いたし・・
あ・・それがきっとエレンの本体なんだ・・・

何だか少し肩の力が抜けたかも・・
明日に向けて寝よう・・
これから何だか長いことになりそうだし・・














メノア「・・本体・・目覚めさせたら少し厄介ですね・・」
????「行くか?」
メノア「頼みます。」
????「まかせとけ」




メノア「実力はこっちの方が断然有利・・どこまで向こうが粘ってくるか楽しみですね・・」















関谷いくみ
2001/07/15(日)16:25:19 公開
■この作品の著作権は関谷いくみさんにあります。


■あとがき
前回から大分開いてしまいました;ちょっと長いし;;
夏休み入ったら時間あるかな〜・・といってましたが
HPを実は製作中で・・;もっとペース上げたいのは山々なんですけどね;
あと一応前までの再投稿は今のところしませんが、
続いてるし;読みたい方がいればその時で・・

そしてキャラの設定が消えてしまって・・
その節はアンジェロさんyuuさんはじめいろんな人に迷惑かけてしまって・・;;本当にすみません;

次はまたヤルノ視点。敵キャラ一人と
サブキャラが出てきます〜

感想頂ければすごく励みになりますのでよければお願いします。


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