過去の戒め・未来への希望
第3話前編・遺跡の小さな守り人(ヤルノ視点)





何だかここ数日間。
今までに無い凄く充実した日々を送ってる気がする。

僕の力が世界を救うとか・・
正直良くわかんないし、
そんな力が僕にあるとは思えない。

だけどあの日から人の目にさらされていなかった僕にとって
仲間だと思える人たちができたのは
正直、本当に嬉しい。


アルエス「ところでそのエルサレムロアーってどんな所なんですか?」
ヤルノ「そういえば・・。遺跡ということしか聞いてないしね。」
リース「・・天使族とエルフ族が共同で管理している禁断の地なの。」
アルエス「禁断・・;何だかいかにもな響きですね・・」

リースさんは天使とハーフエルフのクォーターだから
きっとその地のことを知ってて当然・・なんだけど・・

なんだか表情が曇ってる・・
昔そこで何かあったのかな・・・?

エレン「この茂みを抜けたところにあります。」

ヤルノ「(エルサレムロアー・・どんなところなんだろう・・)」

そんなことをぼんやり考えてたその時だった



がさっ!!



リース「モンスター!?」

茂みからモンスターが何匹も飛び出してきた!


アルエス「しかもここら辺では見たことのないのばかりです!」
ヤルノ「くっ・・・」

剣を抜こうとしたその時だった


???「りゅーせいのあらしぃ!!」

いきなり無数の石がモンスターにぶつかった。
石といえど勢いが凄く、致命傷を負わされ逃げていった


???「えれんさんやっとかえってきたの〜」
エレン「きらら。私がいない間何か変わったことがありましたか?」

きららと呼ばれた女の子は
背が低く金髪でオカリナを持っていた。

ヤルノ「(この子がさっきの技を・・!?)」

人は見かけによらない・・というか
あんな数のモンスターを一気に追い払ったのがこの子なんだ・・

きらら「それが・・なんだかいせきのまわりにもんすたぁがいっぱいでてきておいはらうのがひとりじゃたいへんで・・」
エレン「いいえ。貴方は一人で良く頑張ってくれましたよ。」
きらら「でもでもっだれかそのあいだにしのびこんだみたいなの〜;」
エレン「・・やはり早速何者かが遺跡に・・本体を傷つけられてしまったら・・」
きらら「きららもついてくの〜」
エレン「そうですね。私の代わりに皆の力になってあげてください。」
きらら「きららがんばるの〜」

心強い味方をつけ、
僕達はエルサレムロアーに入っていった。

なんだか外の寂れた感じとは違い
中は神秘的な感じが漂ってた・・


エレン「中は長く狭く薄暗いので走る訳にはいきませんね・・」


焦る気持ちを抑え慎重に歩きながらエレンさんについていく


アルエス「あの・・そういえばその子は・・」
リース「エルフ族にも天使族にも見えないよね。」
エレン「きららは普通のインフェリアンですが良い力の持ち主であり、私がこの遺跡の見張り番として頼むのにとても適していたのです。」
ヤルノ「やっぱり凄いんだね。」
きらら「えっへん!なの〜」

アルエス「あの・・;さっきから随分落ち着いてますが大丈夫なのですか?」
エレン「大丈夫。という訳ではありませんが中の構造はとても複雑になっています。今さっき入ったのでしたらまだ着いてない筈です」
リース「よかった〜」


ヤルノ「(エレンさんがいうくらいだからきっと凄いんだろうな・・)」


現に行く先々で何本も道が分かれてるし、こんなんじゃ道を知ってないと着く筈ない。
そう思って少し肩の力が抜けた。


ヤルノ「でもさっきから全然モンスターに会わないよね。」
エレン「ええ。どうやらあれはきららを遺跡から少しでも離すためのオトリだったのでしょう・・」
アルエス「敵はモンスターも操るのですか?」
エレン「いえ・・私も見守るといっても全て知っているわけではありませんし・・」


ヤルノ「とにかく気合入れなきゃね。ね、リースさん」
リース「・・・え?あ、ああ・・そうだよねっ。頑張ろうね。」
ヤルノ「(・・・やっぱりここで何かがあったんだ・・)」


でも聞かない方が良いよね。
人に触れられたくない過去だってあるし・・
僕にだって・・
それに向こうが話す気になったらきっと・・




エレン「もうすぐ私の本体が眠っている・・・部屋に・・・くっ・・・」

ガタンッ

急にエレンさんが床に倒れこんだ

きらら「!!えれんさんどうしたの〜!?」
アルエス「どこか苦しいのですか!?」
エレン「部屋に・・・」
ヤルノ「え・・?」
エレン「部屋の結界が・・破られました・・」
リース「そんな・・・」
きらら「えれんさん〜・・・」
エレン「私のことは気にせず行きなさい。部屋はその道を行けばすぐつきます・・」
アルエス「でも・・・」
エレン「この私は作り物です。だから大丈夫。本当の姿で貴方達に会えるよう祈ってます・・」
ヤルノ「・・わかった。みんな、行こう!!」



神を仕える者、神族の結界も破る力の持ち主・・
どんなやつが敵なのかしらないけど
絶対にエレンさんを守らなきゃ!!



光が見えてきた・・
どうやらここがその部屋みたいだ・・
扉が壊されている・・


リース「!!中に入られちゃったみたい!」
きらら「いそぐの〜;;」


僕達が部屋に入ったら
綺麗な棺の前に、背の高い銀髪の男の人が立っていた・・


????「お・・?阻止しに来た奴らってとこか・・」


アルエス「貴方は誰ですか!?」


今までに感じたことの無い何かがその人にはあった・・




アピッド「俺はアピッド=ガァラネス・・ま、退屈しない程度に頑張って相手してくれよ」



戦闘開始。そう相手は言い放った・・。







関谷いくみ
2001/08/19(日)20:37:37 公開
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Brush/1294/
■この作品の著作権は関谷いくみさんにあります。


■あとがき
本編は本当に久しぶりです;(死)
一応あらすじは投稿しましたが・・・
今回は役決めで外れてしまったけどサブキャラとして
きららさんのきららが登場しました☆
そしてやっと敵の一人とご対面です。
次回は戦闘・・書けるかな・・(爆)
視点は変わらずヤルノでいきます☆
感想、書く力の源ですので頂けると嬉しいですv
あとあらすじの方(前回投稿したやつ)
の返事があまりいただけてないので・・;
どうしよう・・(知るか)


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