2002年秋「大江山で星を見る会」レポート


 去る10月12日(土)に、京都府大江町で恒例の「大江山で星を見る会」が行われました。昼間は暑さが残るものの、夕刻になるとめっきり秋の様相で久々の観望会日和でした。日没までは閑散としていましたが、その後は晴天を確認してか続々と望遠鏡を持参して参加される人が現れました。今回は大型ドブの参加が多く、何と40cm超級が5台(40cm1台、45cm3台、55cm1台)が観望に参加していました。透明度は良くないものの、夜明けまで晴天が続きました。皆さん、きっと久々に大江山で星空を堪能されたことでしょうね。

(注:日没後に参加した機材が多く、手持ちの機材では取材不能になってしまいました。画像の一部は過去に取材した画像です。ご了承下さい。また、星クラブM57の四方さんのご厚意で当日撮影の画像提供をしていただきました。)

 28cmドブ、通称「釜ソニアン」。日没直前に到着。今回も参加させていただきました。
 北野さん所有のテレキット45cmモデル。エンコーダー搭載で、パソコンとリンクさせて使っておられました。他のドブと違って、サブスコープやコード類が重武装であることを感じさせます。
 毎度お馴染みの45cmドブ「OHZUTSU」とユーザーの由良さん。やっぱりフィルタースライダーは便利ですね。
 遠路遙々、広島から参加してくださった酒居さんの55cmドブ。
 55cmドブの観望風景。過去は天候に泣かされましたが、今回は口径の威力を遺憾なく発揮しました。白鳥座の網状星雲の見え味は圧巻でした。
 篠原さんの20cm伸縮ドブ。伸縮鏡筒と独特の微動装置が目を引きます。
 仕事が忙しい中参加してくださった米田さんのNinjya400。今回はディープな対象を観望していたようです。
 米田さんがNinjyaで天体導入中の図。
 国際光器から参加したOMEGA4550(45cmドブ)。光軸調節(主鏡側)が工具レスで行えるのが良いですね。
 松本さんの15cmきりん型経緯台。ドブとはひと味違う見え味でした。
 タカハシの屈折&片腕経緯台。昨今は屈折望遠鏡の復権を強く感じるようになりました。大口径一辺倒の時代は終わり、ライフスタイルにあった口径や星の見方が定着しつつあるのかも知れません。
 ボーグの屈折とターレット付き接眼部。対象に合わせて素早くアイピースを交換できるのは魅力であり強みです。
 中国製屈折望遠鏡を覗く人。低価格で口径の大きい屈折がスカイウォッチングを変えつつあります。
 屈折望遠鏡を覗く少女。まるで土下座しているようにみえます。天頂付近の観望は、やはり屈折に脚の短い赤道儀は辛いところですね。
 国際光器から異色の双眼望遠鏡が参加(右はグーリーさん)。アメリカのJMI社が製作したものです(商品化は未定)。今まで双眼望遠鏡はいろいろと見せて貰いましたが、この見え味は体験したことがありません。まるでステレオグラムでも見ているかのような感覚を覚えました。
 はたから見ていると「何を覗き込んでいるのかな?」と言うふうに見えます。この操作性は独特のものです。観望の概念を変えてしまうかも?
 totoさんの製作中の33cmドブ(トット・ドブ33)の架台に急遽、手持ちの20cm反射を取り付けたもの。題して「トット・ドブR200」。アメリカから主鏡が届くまでの暫定的なもの。架台の下には追尾撮影用に製作中の電動マウントの姿も...。(画像はtotoさんのHPの物を使わせていただきました。)
 「トット・ドブ33」の1/5サイズの模型。場内からは「可愛い〜!」との声があがっていました。完成が楽しみですね。
 翌朝になると、今度は太陽望遠鏡に変身! ユーハンの赤道儀&小型屈折にコロナドフィルターを取り付けて、表面が生き物のように見える神秘的な太陽を観察。
 こちらは15cm屈折に太陽フィルターを取り付けての観望。黒点観測ならおまかせ。微動という足かせが無い分取り回しは楽です。