熱量に溶ける全ての記憶、映像、残像


葬列にならぶ僕に君は興味深いことを囁く
それは薄曇り、後に小雨の、別れ日和の



 青は赤から生まれ
 赤はエネルギーを偶然持ったに過ぎず
 青は赤の死骸である

 君は耳元で囁いた


ぐるぐると回る脳内、回路に色を溶かし
それはコーヒーの渦の比喩のように




静かに、スイッチを入れる
深い眠りから唐突に目覚めたように動き出す機械
耳元から音楽があふれ出し


葬列はまだ前に進まない
小雨はいつまで経っても雲の中にいるようだった