空の下
数百億の灯火
揺れ
それらは空を見
ぽつりぽつり
と
呟きを残して
消えた



僕は遠くから
その
光景を眺めていて
消える灯火
数え
その義務が終わったとき
世界は
初めてのきれいな夜を迎える




*何も見えなくなってしまう前に




うねりの中
それは大きすぎるいびつな、力
光る
徐々に
明けていく
朝のようだ、遠く空
見知らぬ星に落ちたよう
神々しさ
この星に神はいるのか?
それは空気?いや視界の向こうまで
清浄な世界
今、声を立てたら筒抜けだ多分、世界中に



明ける明ける明ける...!!
明ける明ける明ける....!!
明ける明ける...!!
明けていく.....!!!
夜が明ける、明  



こぼれ落ちたのは涙と、光
たちつくす、存在に影が伸びる
快活な、非常に、快活な呼吸のリズム
響かない、何も感じられなかった心は
今、初めて手を、自ら、伸ばし
世界を、受信する


隠されていく記憶は夢として蘇る
それに上昇と下降の、浮上と沈殿のイメージをあてはめる僕
歌を歌う、高らかに
思考のスタート、回路はようやく
世界に、送信する



                                    ここはどこだ?
                                    僕はなんだ?
                                    目が耳が鼻が口が、無い。
                                    世界を抹消された
                                    全てから途切れ
                                    イメージ、
                                    脳回路が少し動き
                                    エネルギー
                                    流れ
                                    暗闇の中
                                    
                                    好きだ、浮上する、夢、記憶
                                    捏造されているはずの
                                    好きだ
                                    好きだ
                                    何が?
                                    好きだ
                                    
                                    
                                    
                                    
                    
                    
                    どこから来た?
                    どこへ行く?
                    わからないわからない
                    廃棄される
                    哲学的命題?
                      
                      欠けているのが日常のような
                       満たされていると錯覚するのが
                        日常
                         のような
                           何もない
                             イメージの世界に
                            浮き沈み
                           ぷくぷく
                            死んだ魚
                            の
                            ようだね
                            
                            
                            
                            
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  夢を、見ろ。