誰か言うのは
誰か言うのは
誰か
何を
言うのか。
それは大阪それは大阪。


愛すべき街に私は落ちよう。
今日、墜落する、ジャンボジェットは今、地を離れる。
離陸、テイク・オフ。この場合のオフ、は離れる、を表すoffである
と
中学生の僕は教えられるままに覚えた
コンクリートの部屋
折檻されていたのじゃないよ
願ったんだ
窮屈な日常を
多分
生まれる前
暗い暗い狭い場所にいた
今、自由な空間に身を置く
だから閉所とか暗所を人間は本能的に求めているわけで。。
僕は願った。
今日の午後、墜落する飛行機に搭乗することを。
でも、結局は朝寝坊で乗れなくて
僕は夢を見ていた
ふたつの夢を、相反する夢を
墜落する僕と墜落できなかった僕と


それは大阪の空
青く黒くまた白く
夕立は今日はやってこない
風が南向き
公園、ベンチに座る僕は空を見ている
風は南向き
この風でやられたんかな、飛行機は。
空を浮かぶ、そういえば、こんな事を書いている記事を読んだんだっけ


願いが叶えられなかったことを後悔するのではなく
漠然とした不安が満たしていく
紫陽花は全て落ちた紫陽花は全て落ちた
繰り返す
紫陽花は全て落ちた紫陽花は全て落ちた
それは大阪の空の下
愛すべき、薄い、空の下

東、西、南、北
全ての方向
晴れ。