さよなら、といって見上げた窓からは白い光が射していて

とある日の、最後のシーン。



そこに、たくさんの感情のごちゃ混ぜになったボウルがあり
(それは現象でしかない、あるいは妄想の産物)
その中身をぶちまけてしまう、ある日の、最後のシーン。



放つ言葉は次々と持ち上げてくれるか、彼を。
わかりはしない、けれど。
とりあえず、滑らかな切断を行った彼は
あるいは、新しい概念へと進む。



最後に残ったのは、根本命題。
愛とは何か。希望とは何か。人生の意味とは。

空が見えた。ある日、最後のシーン。


見上げた彼は、思い、浮かべる。
たくさんの人々のいる街を、あるいは人々そのものを。
その持つ、たくさんの色を。輝きを。
全ては懐かしく色褪せた。
彼の思考の中で色褪せた。



最後の、切断。

臨界点を押し上げて、物理的限界を突破しろ。
遊離の始まる、一瞬を狙って、飛べ。