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■ 内政テクノロジーの有効性とは
相手に勝利する為には、相手の陣営を壊滅させねばならないのは当たり前のことですが、そのためには相手以上の軍隊が必要になります。そして、軍隊を作り出す為には内政を充実させてより多くの資源を採集しなければなりません。つまり、内政とは戦略の上で最も基本になることと言えます。
ここでは、内政テクノロジーを研究することで、いったいどれほどの資源採集効率が上がるのかをまず見ていきます。そして、各テクノロジーをどのような状況・時期に研究するのがもっとも効率が良いのかについても数値を元に考察していきます。
■ 内政テクノロジー研究による資源採集速度の増加率
資源採集に関わるテクノロジーには次の9つがあります。
町の中心 | 手押し車 | 町の人の速度+10%, 運べる資源量+25% | F:175 W:50 |
荷車 | 町の人の速度+10%, 運べる資源量+50% | F:300 W:200 | |
伐採所 | 両刃斧 | 木の伐採速度+20% | F:100 W:50 |
のこぎり | 木の伐採速度+20% | F:150 W:100 | |
両刃のこぎり | 木の伐採速度+10% | F:300 W:200 | |
採掘所 | 金の採掘 | 金の採掘速度+15% | F:100 W:75 |
金の掘削 | 金の採掘速度+15% | F:200 W:150 | |
石の切り出し | 石の採掘速度+15% | F:100 W:75 | |
石の掘削 | 石の採掘速度+15% | F:200 W:150 |
マニュアルにはそれぞれのテクノロジーの効果は上記のように記載されています。実際にデータを計測しても、ほぼ同じ数値が得られるので信用してもいいようです。
補足点として、『のこぎり』の研究などで得られる作業速度の増加率は、『両手斧』によって20%増加したものが更に20%増加するということです。つまり、何も研究していない状態から、『両刃斧』と『のこぎり』を研究すると作業速度は+44%になるということです。更に『両刃のこぎり』を研究することで、初期状態から+58.4%にもなります。この一つ前のテクノロジーによる増加率を加算した値は以下のようになります。
伐採所 | 両刃斧 | 木の伐採速度 : 初期状態から+20% | F:100 W:50 |
のこぎり | 木の伐採速度 : 初期状態から+44% | F:150 W:100 | |
両刃のこぎり | 木の伐採速度 : 初期状態から+58.4% | F:300 W:200 | |
採掘所 | 金の採掘 | 金の採掘速度 : 初期状態から+15% | F:100 W:75 |
金の掘削 | 金の採掘速度 : 初期状態から+32.25% | F:200 W:150 | |
石の切り出し | 石の採掘速度 : 初期状態から+15% | F:100 W:75 | |
石の掘削 | 石の採掘速度 : 初期状態から+32.25% | F:200 W:150 |
これに『手押し車』・『荷車』の増加率が加わると、更に大きな値となります。では、具体的に『手押し車』・『荷車』で得られる作業効率の増加率はどのくらいになるかというと次のようになります。
町の中心 | 手押し車 | 畑 | 作業効率+12.5% |
木 | 作業効率+3.5% | ||
金 | 作業効率+5.0% | ||
石 | 作業効率+5.0% | ||
荷車 | 畑 | 作業効率+15.0% | |
木 | 作業効率+5.5% | ||
金 | 作業効率+5.0% | ||
石 | 作業効率+5.0% |
この数値は、町の人10人で各資源格納施設から1マスの距離に資源がある状態で開始し10分間採集した場合の値です。当然、木の場合は後半になれば町の人の移動距離は増えますし、金・石の場合も同様です。
- 畑
- 木
- 金・石
畑における作業効率の増加度一番高い理由は、他の資源は、一度資源を採集し始めたら、運べる資源量に達するまで移動することはありませんが、畑の場合は資源採集をしている間も町の人が移動し続けなければならないからです。また、上記のデータは、粉ひき所から1マス離れた場所に畑が建造されていた場合です。実際は1マス以上離れた場所に建設された畑が多数存在することになりますから、この増加率は最低値であると言えます。つまり実際はこの数値以上の効果が期待できるということです。
畑ほどではありませんが、木の場合も長い距離を移動することになりますので、手押し車・荷車による作業効率の大幅増加が期待できます。畑と同じく、実際のプレイでは、この数値以上の効果を期待できます。
金と石は、ひとつの場所に資源が固まっており、ほとんど移動距離を必要としないので、手押し車・荷車の効果は畑・木に比べあまり得られないといってよいでしょう。
では、先に挙げた全ての内政テクノロジーを研究した場合の資源採集効率の増加はどのくらいになるのかというと、次のようになります。
畑 | 作業効率 : 初期状態から+30% |
木 | 作業効率 : 初期状態から+73% |
金 | 作業効率 : 初期状態から+46% |
石 | 作業効率 : 初期状態から+46% |
畑に関しては、固有の作業速度を増加させるテクノロジーが存在しないので、実質的には手押し車・荷車の効果のみになっていますが、それでも30%も増加します。木は73%、金・石は46%にもなり、テクノロジーを研究することで、かなりの効果を得られることが分かります。
■ テクノロジーを研究する状況・時期
次に、どのタイミングで各テクノロジーを研究すればよいについて考えてみましょう。
テクノロジーを研究するには、相応の食料と木のコストが必要になります。木のコストは仕方がないとして、食料のコストに関しては、テクノロジーを研究するための食料のコストで町の人を生産し、資源の採集に割り当てればいいのではないかと疑問が生じます。そこで、次のように考えてみます。テクノロジーの研究・町の人の生産に要する時間を考えないものとすると、各テクノロジーは次のような状況(下表の右端の数値)において、町の人を生産して資源採集に割り当てるよりも効率がいいと言えます。
テクノロジー | コスト | 増加率 | 生産できる町の人 | 有効な状況(資源採集に従事する町の人が何人以上の場合か) | |
---|---|---|---|---|---|
町の中心 | 手押し車 | F:175 W:50 | +6.5% | 3.5人 | 54人以上 |
荷車 | F:300 W:200 | 7.6% | 6人 | 80人以上 | |
伐採所 | 両刃斧 | F:100 W:50 | +20% | 2人 | 10人以上 |
のこぎり | F:150 W:100 | +20% | 3人 | 15人以上 | |
両刃のこぎり | F:300 W:200 | +10% | 6人 | 60人以上 | |
採掘所 | 金の採掘 | F:100 W:75 | +15% | 2人 | 13.33人以上 |
金の掘削 | F:200 W:150 | +15% | 4人 | 26.66人以上 | |
石の切り出し | F:100 W:75 | +15% | 2人 | 13.33人以上 | |
石の掘削 | F:200 W:150 | +15% | 4人 | 26.66人以上 |
これらの場合(上図右端の数値)において、町の人を新たに生産して資源回収に従事させるよりも、テクノロジーを研究した方が効率的に資源を回収できると言えます。ただし、研究時間と生産時間を考慮した場合、研究時間の方が短いので、上の数値はもう少し減少します。また手押し車・荷車に関しては、各資源の採集に均等に町の人を割り当てた場合を想定しています。しかし、実際は手押し車・荷車による作業効率の増加率の高い畑や木に多くの町の人を割り当てているので、上の数値はもう少し減少することになります。
この数値を見る限り、手押し車・荷車・両刃斧・のこぎり・金の採掘に関しては十分にあり得る状況ではありますが、その他に関しては、これだけ多数の町の人を資源採集に割り当てるということはあまり考えられません。では、両刃のこぎり・金の掘削・石の切り出し・石の掘削については研究する必要がないのでしょうか。
結論から言うと研究する必要性はあります。どのような状況においてかと言うと次の2つです。
- 資源の余剰がある場合
- 人口上限が近い場合
全ての町の中心で町の人を作り続けているとしても、資源に余剰が生まれてくる状況は多々あります。そのような時はテクノロジーを研究することに大きなメリットがあります。というのは、伐採所・採掘所でのテクノロジーを研究することで、資源回収の上で、伐採所・採掘所で新たに町の人を作成し資源回収に従事させるということになるからです。
帝王の時代になると、人口上限というリミットに町の人の生産を抑制されてしまうことになります。このようなとき、町の人を作成する代わりに、テクノロジーを研究することで、実際に町の人を作成するよりかは、多少非効率にならぜるを得ませんが、資源の回収量を増加させることができます。
それでは、具体的にはどのタイミングで各テクノロジーを研究すればよいのか、おそよ次のようになります。
- 手押し車
- 荷車
- 両刃斧
- のこぎり
- 両刃のこぎり
- 金の採掘
- 金の掘削
- 石の切り出し・金の掘削
町の人の人口が50人以上になるのは、およそ25分前後でしょう。すなわち、城主の時代へ進化を始める頃です。従って、城主の時代への進化の前もしくは城主の時代進化直後に研究するのが望ましいと言えます。
町の人の人口が80人以上になるのは、およそ35分前後でしょう。一般的に、城主の時代中盤くらいの時間帯です。このくらいの時間で、資源の保有量との折り合いを考えて研究するようにしましょう。遅くとも、帝王の時代進化直後には研究する必要があります。
一般的に、領主の時代への進化中に10〜15人の町の人を木の採集に割り当てますので、領主の時代進化直後に研究するべきでしょう。
城主の時代で木の伐採に割り当てる町の人は15人を超えますので、このテクノロジーもやはり城主の時代進化直後に研究する必要があります。
木の伐採に60人以上の町の人を割り当てることは、特殊な状況を除いてほとんどありません。従って、資源の余剰がある場合または人口上限に達しそうな場合に研究しましょう。
領主の時代で研究する必要はあまりないと言えるでしょう。領主の時代には食料の余剰があるという状況にはあまりならないはずです。城主の時代では、騎士の生産ため大量の金が必要になることと、城主の時代への進化中にある程度資源の余剰が生み出されてくると思うので、城主の時代への進化中に研究するのがよいでしょう。
資源の余剰がある場合には研究するようにしましょう。
石の採取に多数の町の人を割り当てることはあまりないので、それほど重要なテクノロジーであるわけではありませんが、資源の余剰がある場合はやはり研究するようにしましょう。
■ まとめ
非常に長くなってしまいましたので、最後に簡単にまとめておきます。まず第一に言えることは、内政テクノロジーの研究は非常に重要であるということです。そして、どのタイミング研究するかは、各資源採集に従事する町の人の数がテクノロジーを研究することの方が有効な数以上である場合、そして、資源に余剰がある場合・人口上限に達しそうな場合と言えます。