同様の午後、繰り返される退屈。浮かび上がる光。ああ、エクリチュールだ。土曜。サイレン
トムービー。なだらかな曲線、呼吸。目覚めて、永遠のように長い瞬き。蛇腹のようなトタン
のでこぼこ。一直線の光がざわめいて、揺れる。あれらが落ちてくるまでのほんの長い一瞬。
声にならない声。夢の向こう側の群生した水仙。鮮やかな青色の秋。ほとんど伸びるまでに、
燃え尽きる、空が多彩に輝き。ノイズと器官の同調。乾いた空気。光が素直に走り。ざらつく
皮膚の粒子。爪痕。孕まれた一様に張り詰めた世界が。


とんとんと零れ落ちる音が、しみこもうとする前に、あわてて拭う。ざらついた感覚が皮膚を
包み、白い肌、粒子の細かさに。行き届いた呼吸、ただ寄り添うだけで君の体温が伝わるほど
の隙間ない気温。紅葉する、乾き。からからと回り続けるフィルムのノイズ。君の声が正確に
映像を色づけていく。あるいは、君の香り。柔らかいニットだ。