香落渓の岩場 (第一岩壁)
遠望

対岸の道路からの遠望

メンバー : L 藤田、坂口

香落渓のクラックは年1回のペースで登りに行っているが、MCの岩場ばかりなので、ボチボチ他の岩場のクラックにも触れてみたいということで、この春は第一岩壁に通ってみた。
車道から河原に下り、川幅が狭くもっとも浅そうな場所を選び、ズボンの裾を捲り上げて対岸に渡る。笹薮に分け入って、わずかに上流側に歩き、踏み跡を5分程で岩壁基部に到着する。


* これなんですか  5.10a  23m

この壁の一番右にあるクラック。
下部から中間部は快適なクラックが続くが、上部の前傾壁は快適なハンドクラックだがそれなりの持久力がなければ登れない。


* 高田屋  5.11a  23m

これなんですかの左側にあるクラック。
取り付きから3mの間のクラックは指先が入らず、このラインの核心部か(?) 極小ストッパーとしっかりしたステミング技術、そして度胸が必要。上部のハング越えは、足元に空間を感じる豪快なクライミングを楽しめる。取り付いてみるとハングを下部から見た印象よりは易しく感じるだろう。


* FOX CRY  5.11c  24m

高田屋のさらに左にあるクラック。
取り付きは、指先が少しかかるだけに高田屋よりも容易だが、同じような技術と度胸が必要。恐怖に耐えて少し登れば左手に一息つけるフットホールドが現れる。実は、このラインの核心部は上部の小さなハングで、抜け口のジャミングがきまらない。ノーテンションで、終了点のテラスにたどり着ければ、感動で雄叫びをあげることは"間違いない。"


* SAKISAKA 1ピッチ目  5.10a  15m

容易なシンハンドクラックからスタートし、途中のクラックが途切れた部分はレイバックで抜ける。レイバックの体制に入りにくく、結構楽しませてくれる。1ピッチ目の終了は、モモンガテラスの右端。


* 花  5.10a  20m

SAKISAKA 1ピッチ目から繋いで登られることが多い。花
モモンガテラスの左端からオフ・ウィドゥスのライン(10m)を1ピッチ登り、岩頭のテラスから取り付く。
美しいダブルクラックが真直ぐに伸び、ハンドからフィストの楽しいジャミングが続くが、終了点のテラスへの右トラバースは緊張させられる。
プロテクションは、右クラックのみとなる上部 (写真の位置から上部) ではワイドサイズのフレンズが必要となるので、ダブルクラックが続く間は、左のクラックにミドルサイズのフレンズを使うことをお勧めする。


* でっかいつらダイレクト  5.10c  15m

かぶり気味のフェースに走る浅く頼りないクラックにストッパーを噛まして登る。怖さに、つい右に逃げてしまいたい気持ちを抑えながら直上する。抜け口のハンドジャミングも少しきまりにくく、短いが怖さをタップリ味わえるライン。


* 直登  5.10a  15m

易しいハンドクラックからスタートするが、徐々にクラックが広がり、終了付近は登り辛いオフ・ウィドゥスになる。私のようにワイドクラックが苦手な人は、終了点間際で苦しむことになるだろう。

 

岩場のトポは、「石際淳の山とテンカラの部屋」に掲載されているものが解かりやすいだろう。
http://www1.gifu-u.ac.jp/~ishigiwa/nabari.html

     

これなんですか
これなんですか
上部前傾部は持久力が必要
 
 
 
 
 
 
高田屋
高田屋
右に見えているのは"これな
んですか"の前傾壁
 
 
 
 

 
FOX CRY
FOX CRY
上部に見える小さなハング
越えが核心だ