山葵谷 地獄谷 左俣 右ルンゼ

山葵谷 地獄谷 左俣
グランドイリュージョン
グランドイリュージョン(下部2ピッチ全容)



メンバー L:藤田、坂口、有本、早川、緒方、松本、高橋(奈良HC)


2/8
地獄谷出合7:45  渡渉点8:30  右俣出合7:45 左俣右ルンゼ40m滝9:50 15:00  地獄谷出合16:20


この地獄谷にアイスクライミングに入るのが、我が会の毎年の定例行事のようになっている。
   今年は、しばらく寒い日が続いているので、かなり期待して入谷した。今回は、昨年の入谷時に凍結していなかった左俣右ルンゼに狙いを定めた。アプローチは、雪が固く、また昨日にかなりの登山者が入ったものと思われ、しっかりとしたトレースが右俣のシェークスピア氷柱群まで続いている。右俣F4を超えたところから、左俣と右俣を分ける尾根に取り付き、左俣右ルンゼ40m滝の取り付きまでトラバースする。以前は左俣を忠実に詰めていたのだが、このルートを見つけてからは、安全で楽なことから毎回このルートで左俣に入っている。

   今年の40m滝の結氷状態はまずまずだ。早々に準備をして、滝の右からリードで藤田が取り付く。下部の20mはほどよい氷の固さだが全体に氷の層が薄く、ねじ込んだアイススクリューがあまりあてにならない。無いよりましかと考えながら慎重にロープを伸ばす。傾斜の落ちた中段には雪が積もり氷が無く、それに続く上部も氷が発達していない。ランニングを取ることもできず、つらいミックスクライミングとなる。50mいっぱいロープを伸ばしたところで谷に倒れかかった潅木にトップロープの支点を作りほっとする。

   谷の上方には、昨年2月に軟弱な氷に冷や汗をかきながら登った110mの高さを持つグランドイリュージョンが、今年は薄青色に美しく見えている。じっと見ていると昨年の恐怖と感動が蘇ってくる。
支点の設置をおえて、滝の取り付きにロワーダウンする。
緒方・高橋・松本・坂口・有本の順番で滝を登る。残念ながら早川さんは、体調不調で日向ぼっこをすることになった。

   最後に有本さんが登っている間に、左手の尾根から40m滝を大きく巻いて、グランドイリュージョンの見学に行く。近くで見るグランドイリュージョンは大迫力だ。もう二度と登りたくないと思っていたが、見れば登攀意欲が湧いてくる。

   下山時刻となったので、トップロープを解除し、登路を引き返して下山する。

左俣右ルンゼ40M滝

左俣右ルンゼ40m滝

          

渡渉点

対岸に渡る

右俣出合

右俣出合

尾根

右俣F4を超えた後に左手の尾根を登る