韓国 仁寿峰、禅雲山 

仁寿峰

仁寿峰全容

メンバー L:藤田、中武、坂口
 

8/10  晴れ
関西空港9:15 →仁川空港11:05 12:05 →(空港バス)→明洞(ミョンドン)13:00 14:00 →(タクシー) →トソンサ15:05 15:15 →白雲山荘16:20    

仁川空港に着き、明洞行きのバスに乗る。バス代は7000W(約700円)。 ここからトソンサまではタクシーで行く。タクシー代は1時間も乗っていたのに15000W。トソンサが北漢山(プカンサン)国立公園の登山口で、ゲートで入山料(1300W)を払い、白雲山荘(ペグンサンジャン)に向う。日曜日だった為、多くのハイカーとすれ違う。登山道はほとんどが岩稜帯、また濡れているにもかかわらず、サンダル履きの人もいる。白雲台(ペグンデー836m)はソウルっ子にとってはとても手軽な山なのであろう。白雲山荘では、宿泊客は私達とレスキューの人だけで広々、食事は食べきれない程だった。


8/11 雨のち曇り
取り付き12:00 →大スラブ →オアシステラス →ウィディキル(医大ルート)15:30 →取り付き16:30  

昨晩から降っている雨が止まず、朝まで残っている。せっかくここまで来たのに停滞?しばらく朝寝となる。11時頃目を覚ますと雨が止んでいる。藤田さんが取り付きまで見に行ってくれて、岩は乾いていて地元のクライマーが講習会をしているとの事。急遽、準備をして取り付きへ。白雲山荘からは10分程度。大スラブ1P目は5.7、40m。この程度のスラブだとプロテクションは1つもない。藤田、坂口、中武の順で登る。私はセカンドだったが恐々である。韓国クライマーに恐怖心はないのだろうか。次のピッチも5.7、40m。オアシステラスに着く。今日は初日なので、ウジョンA(5.9)を登ろうと言っていたのだが、東寄りに来てしまったので、ウィディキルを登る事となる。グレードは5.10d、しかしA0が可能と書いてあったので行くことになった。現地クライマーの人気No.1ルートらしい。1P目はフレーク状のクラックのスラブを登る5.9、50m。2P目は5.10a、A0、40m、見上げるととても登れそうにもないスラブである。セカンドでヌンチャクがかかっているから登れたものの、、、3P目は、5.7、20m、耳岩の下に着く。しばらく休憩。さっきのが10aだったら10dなんて無理だなーと思っていた。ここで中武さんも私も満足し、懸垂で降りることになった。どのピッチも懸垂できるようにセッティングされている。韓国クライマーは2人で同時に懸垂すると聞いていたので、緩斜面で藤田さんと試してみた。10.5mmロープだったので、1人で懸垂すると重くて降りにくかったが、2人で降りると早くて快適。でも空中になるところでは、、、無理だろう。

仁寿峰頂上

仁寿峰頂上

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仁寿峰西面



8/12 晴れ
取り付き8:30 → インスB →ピーク13:00 14:00? →西面取り付き →白雲台 →白雲山荘16:40

この日は快晴。インスBは昨日と同様、大スラブからも取り付けるが、クローニーキル1P目の終了点からも入れるため、ここから登ることとなる。1P目は5.8のクラックを50m直上する。藤田さんがNPをセットしながら登っていく。長そう。実際、登ってみると長く、1P目にもかかわらずヘロヘロ。2P目は広いクラック5.8、40m、3P目はコーナークラックのはずだったが、藤田さんが左のハンドクラックに魅せられてそこを登る。3P目は5.6、30m、次はフレーク状クラック60mで終了。その後、タヌキの腹とよばれる5mぐらいの小スラブ、5.7を登る。ここは通常ノーロープらしいが、ロープをつないで登る。やっと仁寿峰頂上、天気がよく360°のパノラマ、ソウル市内は一望である。このルートはピッチ毎にオアシスがあり、木陰でビレイでき、その点では涼しく快適だった。頂上からは30m程スラブを降りて懸垂地点に向う。地元のクライマーは運動靴やサンダル履きで降りていく。しかし急なスラブである。そのままクライミングシューズで降りる。50mロープで1P半。時間的に次のルートを登るのは無理なので、西面取り付きのフリールートでしばらく遊ぶ。またせっかくなので、向いに見えている白雲台に登り、山荘に戻る。この日の宿泊は私達のみ。


8/13 晴れ
白雲山荘8:30 →トソンサ →牛耳洞(ウィドン)10:00 11:20 →(バス)→ スユ駅(地下鉄)→高速ターミナル13:20 →コウチャンバスターミナル17:00 →禅雲山(ソウンサン)17:30
  
今日は移動日。禅雲山にたどり着けるのだろうか? 少々不安。牛耳洞でお風呂に入り、登山用品店を数件見て回った後に、スユ駅に向う。バスはハングル標示、車内放送もハングルなので、注意が必要。地下鉄は英語表記、放送も英語あり、またNo.リングしてあるのでわかりやすい。無事に高速バスに乗り、コウチャンに到着。コウチャンからタクシーで禅雲山観光ホテル(旧サンセド観光ホテル)へ。禅雲山は避暑地で観光地らしく、3件のホテルがある。禅雲山にはお寺があり、周辺にハイキングコースもある。ホテルに着いてから、禅雲寺まで散策する。ホテル前の食堂で食事を採りホテルに入る。

トソル渓谷 

ソウンサンからのトソル渓谷

トック岩

トック岩

ムン岩

ムン岩を登る坂口


8/14 晴れ
禅雲山観光ホテル →トック岩 →ムン岩 →禅雲山観光ホテル    

ホテルから禅雲寺を通り、約40分でトック岩へ。ここは2枚のハングの岩が向かい合っていて、5.8から5.13までのフリールートが40本あった。傾斜の強いハングなので日中も日陰で涼しい。またハングで濡れないため、ヌンチャクがセットしたままである。最初は10aルートからスタート。ハングの10cルートは、私は全く歯が立たず。ぶら下るが登れず。昼からは初級者ルートのあるムン岩に移動。ここは5.8から5.11で、傾斜が垂直までなのでさっきよりは少々ましかな。数本登り、ホテルに帰る。ソクサル岩で1パーティ見かけたが後は誰にも会わず。


8/15 晴れ
禅雲山観光ホテル →トソル庵 →岩場探し →ソクサル岩 →禅雲山観光ホテル  

この日はトソル渓谷沿いに歩いて約1時間20分、トソル庵近辺にある第12区域に向う。トソル庵周辺には第1〜15区域までの岩場があり、12区域は90-110℃のオーバーハング、5.9〜5.10の中級者クライミングに適しているとの解説を読み、期待して岩場を捜す。トソル庵からヨンムングル窟まで往復2回、山の上にあるトソル庵にも登り、岩場を捜す。ペツルや錆びたリングボルトの残っているルートも数本見つかるが、トポに書いてある比ではない。ほとんどルートがない。‘96年にはスポーツクライミング大会が開かれた場所とあるがその面影は全くない。昼まで岩場探しで歩き回り、結局今は登られていないのだろうということになり、途中まで戻り、昨日行かなかったソクサル岩に向う。ソクサル岩は昨日とはうって変わり、地元のクライマー数パ-ティが取り付いている。話を聞いてみると、トソル庵一帯はお寺がある関係で数年前からクライミングが禁止になっているそうである。禅雲山ではトック、ソクサル、ムン岩が登れる岩場らしい。ここは韓国のトップクライマーが来る岩場のようで、来年ワールドカップに出るっていう高校生?も来ていた。私達は、3,4本取り付き、帰途につく。今日もホテル前の食堂で夕食を採る。ここの名物は鰻ということなので、2人前頼み食べてみると、これは結構おいしい味だった。


8/16 雨のち晴れ
禅雲山観光ホテル8:20→(バス)→コウチャン9:10→(バス)→高速ターミナル13:00 →仁川空港18:45 →関西空港20:30  

ソウル市内に戻り、登山用品店を数件まわるが、収穫はなく、帰途につく。

記:坂口