山行日 : 2010年5月1〜4日 |
メンバー : L.藤田、坂口、石田、(西野、西野) |
1日 : |
猿倉(7:00) → 小日向のコル(9:40) |
〈5月1日〉 猿倉の駐車場に集合し、早々に出発する。晴れ渡った猿倉台地は、見回せば小蓮華尾根・白馬主稜・杓子尾根・双子尾根が一望される気持ちの良いところだ。一度はここでテン泊し、のんびりして見たいと思いながら、いまだにその思いを叶えられていない。 一踏ん張りで小日向のコルに到着し、風の弱い窪地にテントを張った。 |
いよいよ出発です。 | 小日向のコルまで、後一息です。 | 小日向のコルは、鑓ヶ岳の北稜と南稜の展望台です。 |
〈5月2日〉 ハーネスなどの装備を着けて、小日向のコルのテント場を出発する。(5:09) 杓子沢に下り、中央ルンゼを渡ったところで休憩をとり、雪稜にダケカンバが並ぶ右稜末端に取り付く。(6:35) 雪稜上に岩が露出してくる(8:01)が見た目にも脆い岩で、とても取り付けられるようなものではないので、右雪面をほんの少し上がり、傾斜の強い雪面から短く鋭いナイフエッジとなった稜上にでる。 稜上の小さな雪面を左にトラバースしたところでロープを結ぶ。 傾斜の強いルンゼ状の草付きは意外にも登り易く、小潅木を掴みながら登りロープを伸ばす。その上は雪稜から強い雪面となりロープを結んでから3ピッチでテラス状となった雪割れに着いて休憩をとる。(10:22) 雪割れ上方の雪面をわずかに左上し、ハイマツの上を覗くと思わず「オーツ!」と声を出してしまった。目の前には、白い稜線の先に岩壁があり、アルペン的な景色が広がっていた。雪稜をさらに2ピッチ伸ばし、傾斜の落ちたところでロープを解いて雪稜を登り、岩壁の基部まで詰めて再びロープを結ぶ。(12:46) 1ピッチ目は、雪面から鋭いナイフ状となった短い稜を通過して、潅木でビレーして二人を迎える。 2ピッチ目は、確保点の右上の小さな岩状を超え、ハイマツを手がかりに登り雪稜上へと這い上がる。 3ピッチ目は、鋭いナイフエッジの雪稜からハイマツを手がかりにした雪壁登りとなる。 先に続く緩やかな雪稜はロープを解いて登るが、雪面となるころから次第に傾斜が増してきたので再びロープを付ける。 雪面にロープを3ピッチ伸ばしたところで、やっと左稜とのジャンクションに着いた。(16:35) ここは足元に雪が無く、小さな岩屑がテラスを作っている。一気に緊張感が開放される「ホッ!とスペース」だ。 ここからは、ただただ雪稜かと思っていたが、前方に岩が出てくる。ここは恐ろしく脆い岩に緊張しながら左にトラバースし、裏側のルンゼ状を容易に登れば雪稜に出る。 頂上へと続く雪稜を登り、適当なところで左に見えてきた縦走路へとトラバースする。(17:53) 主稜線上は風が強く、闇も近づいてきているので休憩もそこそこに、鑓温泉を目指して長い下降を始め、鑓温泉に19:05に到着する。鑓温泉から白馬岳を経由し大雪渓を下るという池澤パーティと短く会話を交えて、ねぐらの小日向のコルへと向かう。 杓子沢で休憩を取り、ヘッドランプの明かりと、闇に浮かぶ双子尾根の稜線の形状を頼りに小日向のコルを目指すが、疲れきった身体ではいっこうに前に進まない。20歩も歩けば呼吸を整えるというような遅々とした歩みで、少しづつ、少しづつ前へと進み、小日向のコルに到着できた時は、すでに21:51となっていた。 疲れ切っていて、食欲もアルコール欲もあまり無く、お茶漬けとビールを胃に流し込んで、眠りに着いた。 |
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温泉の上部の雪原を稜線目指してひたすら登る。 | ピークハントを終えた二人が帰ってきた。 | 小日向のテントに到着する。 |
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天気に恵まれた中、小日向のコルから猿倉に下山です。 | 猿倉荘に到着しました。 | しばらく休憩をさせてもらった後に、駐車場へ。 |
−藤田−