【d/f】


「あのさー、俺まだケツ痛ぇんだよ、やっぱ毎日使う所じゃん、
治らない訳よ中々。」

ダニーがいつもと変わらず気のない眠そうな目でフラックを見て言った。

「や…そう言われて…も。」

ベッドの上、今日は飯も食ったしシャワーも浴びた、さぁって所でもうお互い裸じゃないか、フラックは半分立ち上がりつつある自分の腹の下とダニーを交互に見ながら困惑していた。

酔ったダニーの言葉にカッとなってレイプまがいの乱暴なセックスをしたのが一週間ほど前で、ダニーにそう言われるとフラックも強くは出にくい。
でもじゃあ何で今言うかなぁ、家に来るってそういう事で…シャワー浴びるって言うからてっきり…フラックは普段でも人の良さそうな下がり気味の眉を更に下げて困惑顔をしている、ダニーはそんなフラックを見て口の端を上げ少し笑ったような気がした。

「だから、今日は交代な。」

フラックは意味が掴めず口を薄ぼんやりと開けたままだ、いつも頑張って引き締めた顔ならかなりの良い男で長身のスーツ姿で町を歩くと振り返る女だってざらにいる、側を歩くダニーは少し居心地が悪い位だ。

だが、二人の時に見せる屈託ない表情はどこか垢抜けないし締まりない、誰にでも見せる顔じゃない…ダニーはそんなフラックの顔が好きだった。

「だから今日は入れさせてくれよ。」

至極フツーにダニーは言った、ダニーにしてみれば当たり前、自分がいつも受け入れているのだからたまにはいいじゃないかという位、けれど一週間前の事を全く根に持っていないとは言い切れない。
別に乱暴に抱くわけじゃないし…優しくするから、と言いかけた所でダニーはフラックの股間に目をやった、見事に萎えてゆく様を見て意味は通じたな、と思う。


「それは…俺…ちょっと…」

フラックは歯切れ悪く口ごもった、いつもの取り調べでの威勢良さはどこへやら…下を向いて口をへの字に曲げている。

「何だよ、子供みたいだ。」

ダニーはフラックを覗き込むと唇を近付ける、唇が触れる距離で言葉を続けた。

「そんなに嫌か、フラック…俺いつもどんな顔してる?嫌そうか?」

フラックの唇の先を舐めてダニーは少し離れると目を合わせた。いつもと少し違う、誘う目だけれど何だか怖い、ダニーは女とヤる時こんな顔なのかな?とフラックは思った。

「まぁ、いいさ、入れなくたってイけるしな。」

そう言いながらダニーはフラックに自身の立ち上がりかけたペニスを擦りつけ覆い被さるようにベッドへ沈む、けれどダニーのフラックの体をまさぐる手はいつもと違いわざと弱い箇所を執拗に責め立てる。

「…っは、…ん、」

思わず声を上げるフラックにダニーは

「なぁフラック、前だけじゃなく後ろもウズくようにしてやるよ。」

そう言って手のひらに唾液を伝わせ指まで舐め上げるとその濡れた指をフラックの後孔に差し入れた。

「ひっ…ぅあ、あっ…」

逃げそうになるフラックの腰を体重をかけて抱きとめ足の間に割って入ると差し入れた指をゆっくり出し入れを繰り返す。慣れない感触にフラックの体が細かく震え指の一本でさえきつく締め付ける、もう一本の指で回りをなぞるとフラックの体がビクリと反応した、

「んっ!…」

フラックの少し艶をおびた声が響く、
すると指が突然引き抜かれダニーがベッドから離れる、

「ちょっと待って、やっぱ何かいるなぁ。」

そう言ってダニーはキッチンに向かって行った、中途で放り出されフラックはさっきまでのダニーの指の感触がまだ体の中にあるような感じがして落ち着かない、立ち上がった自分のペニスを見てコレは何で感じてるんだろう…と不安になった。

「ダニー…」

オリーブオイルの瓶を持って戻ってきたダニーをフラックが心底不安気に見上げる、もう何だか嫌だとは言えない雰囲気でフラックは随分大人しい。

「入らなかったら止めるよ、心配すんなって。」

コレはダニーの本心、やたらキツイのも具合が悪いしそこまでしちゃ一週間前と同じ事だ、どうやらダニーは少しフラックの困った顔が見たかったらしい。

ダニーはオイルを手に垂らすと今度は横向きのフラックの背に回り広い背中にキスを落としながら手をさっきまで指が広げていた所に再び差し入れる、オイルで滑る指は今度は二本に増えフラックの中をかきまわす、

「…っ、ん、ぅんっ!」

フラックの声はさっきより感じているようで、
自分の声に恥ずかしいらしくきつく目を閉じている。
肩越しにフラックのその表情を見ながらダニーはさらに指を増やした。

「んっ…い、痛…っ」

「あぁ、大丈夫だって、…入れるよ。」

フラックが薄くブルーの目を開き制止の声を上げようとした瞬間、熱く硬い感覚と鋭い痛みがフラックの下肢を襲った。

「あ!ッは…や、あ…」

ダニーは苦し気に息を吐くフラックに後ろから手を回しフラックのペニスを擦り上げながらゆっくり腰を打ち付ける、オイルのぬるみと粘膜の擦れあう熱さにフラックは背を震わせる、ダニーの律動に合わせフラックは知らず声を上げていた。
ダニーは一度抜くとフラックを仰向けに促して今度は足を高く上げさせ膝裏を掴むと勢いよく突き上げた。
「っ…ダニー…痛…い、もう…。」

最奥まで犯され目尻に涙を浮かべたフラックが切々に訴える、けれどフラックのペニスは立ち上がり先を濡らしていた、その先を指でいじりながらダニーが答える。

「嫌?お前もイけそうなのに。」

そう言うとフラックのペニスを強く擦り上げた。

「あっ…だっ…て、…ッは!ぁ」

フラックが息を詰め吐精がダニーの握った手から溢れる、それを腹に塗られて粘ついた刺激にフラックは体を縮ませた。
その間もダニーのフラックを突き上げる注挿は止むことなく、力の抜けたフラックの体はダニーに揺さぶられるままになる。苦し気なフラックの表情はダニーが今まで見た事のない淫らな顔で、ブルーの美しい瞳に濡れた濃い睫毛が落ち白い肌を上気させた頬に汗が滲む様はダニーを興奮させた。

フラックの懇願を無視しダニーは一度中に放つと休む間もなく突き上げ、二度目は奥まで押し込み全てを流し入れた。

「っあ…も…嫌だ…中、気持ち悪い…」

フラックの上に倒れこみまだ出ていく気配のないダニーの体を力なくフラックが押していた、ダニーは息が整うと上体を起こしてフラックの膝裏を掴み大きく折り曲げると繋がった部分を見つめている、フラックはとらされている姿勢とダニーの視線に顔を赤らめて首を振った。

「ダニー…お前、最っ低…何見てんだよこの変態!」

「俺見るの好きなんだよね、何か面白い。」

泣きそうなフラックにダニーはしれっと言い放つ、ゆっくり抜かれていく感触にフラックは体を震わせ反射のように締め付ける。

「まだ足りない?名残惜しそうだ。」

「違う…っ」


フラックはとうとう顔を片手で覆ってしまい、今にも泣き出しそうだ。
ダニーは意外によい具合のフラックの体にもう一度くらい…
と思っていたがその様子に溜め息をつくと大人しくフラックから離れた。

「ゴメンなフラック、中で出すつもりなかったんだけどさ…つい。」

膨れ面のフラックに体を重ね今度は甘えるように耳元で囁くダニーに

「コレ、仕返しだろ。」

ダニーの顔を退けるようにそっぽを向いてフラックが言う、

「そうだな、そのつもりだったけど…」

ダニーがフラックの顔を覗き込むようにして唇を重ねた、

「途中からどうでもよくなった、お前の体が気持ち良くて。」

「…あーも〜…止めろよ、俺は良くなかった。」

「本当に?次はどうかな。」

「次は無い、覚えとけ!」

そう言うとフラックはブランケットを独り占めして丸くなり、ダニーに完全に背を向けた。

フラックのそんな態度にダニーは笑いながら丸くなったフラックの背に体を沿わし足をかけて抱きついた、そして子供をあやすように背中をさすりながらフラック共々短い眠りに落ちていった。


【end.】



実はフラック受もかなり好きです。

フラックは良い子過ぎて苛めたいってダニーが言ってました!
ダニーさん見るの好きなんですね、爽やかにヘンタイです。

ルイダニもそうだけどこんな軽いノリが
個人的には書き易いし好きです〜。





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