---------- 車両解説 ----------

11400系(エースカー)

 1963年(昭和38年)に10400系の改良車11400系が登場、「新エースカー」と呼ばれるようになる。10400系と同じくMMユニット方式を採用しているが主電動機は145kWに増強され、基本編成をMc+Mc+Tcの3連とした。性能面では10100系と同じ。前面は10400系の左右非対称とは異なり、助手席側の窓も高くなる。また冷房装置も分散型のユニットクーラー(4500kcal)を1両あたり6台搭載した。車販準備室はMc1(奇)に、Mc2(偶)とTcにはWCが設置されている。シートは回転式のクロスシートでM車は茶系色、Tc車は緑系色で統一した。パンタはMc1(奇)に2基集中搭載されたが、冷房装置の関係上車両限界いっぱいまで前面に突き出しており、特異なスタイルとなった。

 11401〜11420と11501〜11510の10編成が1963年4月と9月に竣工、1965年(昭和40年)には改軌された湯の山線直通特急の増設や名古屋〜伊勢間特急の増発により11421〜11430、11511・11512が増備された。またTc車不足を補うため、1969年(昭和44年)にTcが3両増備されたがこの時点では既に12200系が登場しており、スタイルはこれに準じ、形式もク11520形となる。また座席も12200系同様、回転式リクライニングシートが採用されている。ク11520形の登場により、11400系はすべて3連となり、モ11400形(奇)が先頭に出ることはまれになった。

 1977年(昭和52年)からは前面排障器の取り付けや、増解結時の合理化で特急マークの変更が行われたが、それら工事が完了するまでの1980年(昭和55年)からは更に車体更新工事が始まりモ11400形(奇)の運転台が撤去され、車販準備室を設け3両固定編成となった。また座席はク11520形以外の車両も偏心回転式リクライニングシートとなり正面と側面に行先方向幕が取り付けられた。

 新製より30年を経過した11400系も老朽化と接客設備の見劣りが目立ち、22000系に座を譲り、1997年(平成9年)3月、11424Fと11428Fを最後に姿を消した。
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車体更新前 車体更新後
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ク11520形のスタイルは12200系に準ずる 車体更新後のク11520形
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←上本町/名古屋→
ク11500形(Tc) + モ11400(奇Mc) + モ11400形(偶Mc)
11501 + 11401 + 11402
11502 + 11403 + 11404
11503 + 11405 + 11406
11504 + 11407 + 11408
11505 + 11409 + 11410
11506 + 11413 + 11414
11507 + 11417 + 11418
11508 + 11415 + 11416
11509 + 11419 + 11420
11510 + 11421 + 11422
11511 + 11423 + 11424 名→西
11512 + 11411 + 11412
ク11520形(Tc) + モ11400形(奇Mc) + モ11400形(偶Mc)
11521 + 11425 + 11426
11522 + 11427 + 11428 大→西
11523 + 11429 + 11430
大:大阪線所属車 名:名古屋線所属車
※)晩年時 最終2編成は 西:西大寺所属
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モ11400 Mc1 01〜29(奇) 15 72 20500 2800 4150 近車KD-47 三菱MB-3064-AC 145×4 1963 近車  
Mc2 02〜30(偶) 15 〃<64> 3900  
ク11500 Tc 01〜12 12 〃<68> 近車KD-47A  
ク11520 Tc 21〜23 3 64 近車KD-68B 1969  
< >は更新後の数値

トピック 「11400系外観細部観察」

2016年 7月17日更新

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