---------- 車両解説 ----------

23000系(伊勢志摩ライナー)

 近鉄では「志摩スペイン村」が1994年(平成6年)4月22日にオープンされるのに際して、伊勢志摩リゾートへの新しいシンボル特急23000系「伊勢志摩ライナー」を導入し、1994年(平成6年)3月15日より最高速度130km/hにて営業運転を開始した。

 編成は3両1ユニット×2の6両編成で大阪側からク23100形+モ23200形+モ23300形+モ23400形+モ23500形+ク23600形となっている。先頭車は制御車で中間4両が電動車の4M2Tとなり、23200形と23500形に制御器を、23300形と23400形に補助電源装置、23100形と23600形に電動空気圧縮機と主抵抗器を搭載した。シートレイアウトは多様なニーズに対応できるようにデラックスシート(23100形)、レギュラーシート(23300形〜23600形)、特にグループ用としてサロンシート(23200形)の3タイプあり、23500形には身障者対応座席2席が用意されている。車体塗色は伊勢志摩の明るい豊かな太陽光線にちなんだサンシャインイエローを清潔感あふれるクリスタルホワイトのボディーに配し、海辺をイメージしたアクアブルーとグレイッシュサンドのアクセントラインを加えた。また、23400形の車体側面には伊勢志摩ライナーの頭文字「ISL]をストライプであしらったロゴマークを書き込んだ。

 制御方式は、特急車として22000系でも既に実績のあるPMW電圧形VVVFインバータ制御方式を採用している。力行性能は最高速度130km/h運転が可能であり、33.3パーミルの上り勾配でも120km/h運転が出来るようにしている。

 2012年(平成24年)からリニューアル工事が順次開始され、外装は3編成(偶数番編成)が従来のイエローを基調としたもの、もう3編成(奇数番編成)は赤色を基調としたものに分け、「ISE-SHIMA LINER」の新しいロゴマークを23400形の側面(従来の「ISL」マークの位置)に、23100形・23600形の窓下側面に付けられた。また裾部グレイッシュサンドとクリスタルホワイト色の間に配されたラインは(赤色編成はアクアブルー、黄色編成はオレンジ)若干上部にずらされ、幅も太くなった。また内装は化粧板やシートモケットが新デザインのものに変更され、化粧室の増設や喫煙室の設置が行われた。
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一路伊勢へと向かう23000系伊勢志摩ライナー 霞ヶ浦〜阿倉川間を行く23000系
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リニューアル工事施工後(赤色・末番奇数編成) リニューアル工事施工後(黄色・末番偶数編成)
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←難波・名古屋/賢島→
 ク23100形(Tc) + モ23200形(M) + モ23300形(M) + モ23400形(M) + モ23500形(M) + ク23600形(Tc) 
23101 + 23201 + 23301 + 23401 + 23501 + 23601
23102 + 23202 + 23302 + 23402 + 23502 + 23602
23103 + 23203 + 23303 + 23403 + 23503 + 23603
23104 + 23204 + 23304 + 23404 + 23504 + 23604
23105 + 23205 + 23305 + 23405 + 23505 + 23605
23106 + 23206 + 23306 + 23406 + 23506 + 23606

2013年 3月 1日更新

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