千の会コンサート
のご案内
日時 2001年11月17日(土)午後1時半開演
会場 大和郡山市大和こおりやま城ホール小ホール
大和郡山市
賛助出演 細見由枝 神崎憲 竹村雅歌弥 橋口遊山
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この度、千の会コンサート「深き秋の音」を開催させていただくことになりました。
ここでは、演奏する曲の、見所、聞き所を簡単にご紹介させていただきます。
まずは、プログラムからご覧下さい。
演奏曲目
1.八千代獅子 藤永検校 作曲
古来から、吉兆とされてきた松と雪が歌われたおめでたい曲。
今回は、千の会のお弟子さん達がずらりと並んで三絃と唄に挑戦です。
三絃、箏、尺八はいつもの三曲合奏でお馴染みの形態ですが、
今回は、細見由枝先生による胡弓が加わり、さらに華やかに、賑やかに演奏させていただきま す。
2.都踊り 宮城道雄 作曲
宮城道雄作曲の、華やかな合奏曲。
箏を習っていても唄の苦手な人が多い物ですが
今回の演奏者は、唄も歌ってみたいと言う積極派。貴重な存在です。
彼女は以前三絃だけで「都踊り」を弾いているのですが、今回は唄もちゃんとつけよう
と言う目標でこの曲を選び、練習に励んでいます。宮城曲は細かい節回しが多く、
どこまで歌いきれるかは当日のお楽しみ。
本来、複数で歌う場合が多いのですが、今回、前唄と後歌の一部を一人で頑張ります。
3.絃歌 吉崎克彦 作曲
ここでがらりと変わって現代曲に。もちろん出演者のお色直しあり。
雅な都踊りの世界から一転して、激しく十七絃二重奏。
お弟子さんの中でも十七絃のキャリアが一番の、演奏者。
九月も終わりに近い頃「暗譜?」と聞くとおっとりした彼女がほほえみながら「はい」
その意気込みには同じく暗譜でお答えするのが、師匠の意地。
かくして、二人は今絃歌の気迫ある演奏を繰り返し、バトルを繰り広げています
舞台では、どちらが勝つか?
4.さくら変奏曲 宮城道雄 作曲
さて現代曲から少しもどって、さくら変奏曲。
以前弾いたことがあるが、もっと突き詰めたいと言う演奏者の希望です
お馴染み「さくらさくら」は本当に、箏の音色がよく似合う曲。
さくらのバリエーションの曲は、たくさんありますが、
中でも名高い宮城曲。弾けば弾くほど良くできた曲だと思います。
もちろん、かなり高度な技術を要求されますが、やりがいのある曲
そして、何度弾いても一人で弾いても楽しい曲です。
宮城曲独特の気迫と艶のある音色に、どこまで迫るか
いよいよ11月に入り、練習にも熱がこもってきているでしょう。
5.デユオ絃舞三態 吉崎克彦 作曲
私の師匠が吉崎先生だからでしょうか、今回は吉崎先生の曲が大半を締めました。
初期の名作「風三章」に次、作曲された「Duo絃舞三態」
テンポの速い一章、三章、間にゆったりした二章がある。
100回練習宣言をし、熱心な練習をしてくれたせいかどんどんテンポが上がってくる、私ももう手加減無用と判断
そうなると意外にまとめにくいのが「マリン・スノー」と題の付いた二章。
ゆったりした曲というのは音色や感情表現に、高度な物が要求される。
一つ一つの音が、とどまる時間が長いのでたっぷりと豊に表現したい物。
演奏者曰く「ここは、タイタニックで最後にデイカプリオが海に沈んでいくシーンをイメージしてます」
会場にお越し頂いた皆様も、海の底に消えていくデイカプリオをご一緒に、イメージしませんか?
6.リープ(跳躍) 水川寿也 作曲
今回のプログラムの中では、一番新しい曲です。
新進の尺八演奏家でもある、水川寿也先生作曲。
流れるようなメロデイーがとても美しく、又ノリがよい、勢いのある曲で
某航空会社では、機内のバックミュージックとして流されていたそうです。邦楽の曲としては珍しい事かも知れません。
演奏者は、最初違う曲を考えておりましたが、少し新しい曲も・・
と言う師匠の突然の思いつきで、この曲に変更。
しかし、このわがままな師匠の無理難題も、きっと弾きこなしてくれると信じてこそ
叙情的な前半と勢いのある後半の雰囲気を、しっかりつかんでくれているようです
市販されているCDでの演奏は、尺八を宮田耕八郎先生が演奏されていますが
今回尺八は、関西の宮田門下生として活躍されている神崎憲先生にお願いしました。
宮田先生から直接指導を受けられた美しい音色もお楽しみ下さい。
7.氷華二題 吉崎克彦 作曲
演奏者二人がこの曲に取り組み初めて実に1年以上経過しています。
内輪での研究会で演奏し、他の場所でも演奏し、さらに「もっと頑張って追求したいんです」
と、今回もう一度この曲を選んでくれました。
普通は、一度舞台に出してしまうと、ちょっと飽きが来て
次の曲に進みたくなる物ですが、一つの曲をとおして演奏すると言うこと
音楽を楽しむと言うこと、細かいリズムや、一つ一つの音へのこだわりなど様々な大事なことを
二人は学び取っていってくれたように思います。
一つの曲を仕上げるための果てしない時間を支える、粘り、根気。
それが持ちづつけられたのは、いい演奏する事への喜びと、支え会った二人の友情の賜でしょう。
8.哀歌 吉崎克彦 作曲
いまや、十七絃、尺八二重奏としてお馴染みとなった、吉崎先生の初期の作品。
情感に満ちた十七絃の始まり、と尺八の静かな音色はまさに「哀歌」
しかし、後半の激しくダイナミックな曲の盛り上がりは、吉崎先生の作品に共通した、魅力です。
後半は特に「哀歌」と言うタイトルとは少しかけ離れているかも知れませんが
吉崎先生のテープなどでとよく競演されている田辺頌山先生の元で勉強されている橋口先生と一緒に、この曲を演奏させていただきます。
9.秋に寄せる三つの幻想曲 長沢勝俊 作曲
四季の豊かな日本の美を、邦楽器で表現し数々の美しい曲を作曲してこられた長沢勝俊先生の作曲。
秋の長雨をあらわす一章「秋霖」
吹き荒れる風を箏のピチカートや、尺八の音色の多彩さが光る二章「野分」
秋に木の実や、木の葉が紅葉することを意味し、秋の夕暮れの哀愁を感じさせる三章「黄落」
私にとっても思い出の多い曲で。演奏するのは久しぶりです。
プロとして活躍されてい、豊かな音色がすばらしい細見由枝先生の一箏
感性豊かな表現力の竹村先生の十七絃。
安定感ある演奏と、音色の美しさで定評がある神崎先生の尺八
そして、私も二箏でご一緒させていただきます。
どうかお楽しみに。
10.エルフ(妖精) 吉崎克彦 作曲
まさにこの曲が、今回の演奏会の原動力でした。
始めて「先生この曲大好きなんです。やりたいんです」
と言われたときは、内心「うーーん、ちょっと・・」とうなっていました。
しかしやり始めてみると、好きだからこその練習のあとがありありと・・・。
その後も熱心な練習はとどまるどころかますます過激に・・。
エルフを演奏したいと言う気持ちに駆り立てられ、練習に明け暮れたこの半年。
大変だったと同時に充実た半年でした。
仕上げとなる舞台では、長かった練習を思い起こし
最後まで気を抜かずに演奏できるようでありたいと思っています。