日Pサイト☆ツアー・旅の終わりに

テレビ番組にイチャモンつける、ヒステリックなおばはんは発見できず。


遅くなりましたが、『日Pサイト☆ツアーへのお誘い』ひとまず完了です。

 私(このサイトの管理人、とまて)は、日本PTA全国協議会(略称:日P)発表の『子どもに見せたくない番組』ランキングについて、元々はあまり興味を持っておりませんでした。最近、ラジオのポッドキャストにはまっており、余りテレビ見なくなってきてしまいましたし。しかし、次の二点から、一応この問題について触れて置きたいなと考えるようになりました。

 一つは、PTAの事について検索してみると、PTAに圧力をかけられているサブカルチャーについての記事が多く書かれていて、「ヒステリックなPTAのおばはんが」みたいな論調のものが多いのを見るにつけ、「え〜っと、PTAを問題にするなら、もうちょっと別の論点から問題にして欲しいなー」と思っていたことです。私が現在この団体にもっとも強い関心を持っているのは、PTAが任意加入であることを周知せずに自動入会させておいて、その中で一人一役とか、ポイント制、籤引きなどで会員に無理やり強制参加をさせる単位PTAが存在するということです。(そうじゃないところがございましたら、情報を頂戴したく。あなたの情報が、プリズン化しているPTAを救うかもしれませんっ!マジで。)

 もう一つは、『見せたい』『見せたくない』番組の順位のみの情報がマスコミで流通していることに、嘘とまでは言わないけれど、誠実とも言えないという感想を持ってしまったことです。
 2008年2月に日Pのサイトがリニューアルされる以前から、この統計の詳細を知りたいと思っておりましたが、ある日、詳しい内容が公開されていることに気づきました。読んでみると、あぁ、やっぱり…。『見せたくないテレビ番組がない』と答えた保護者は、小学校5年生の保護者で6割、中学2年生の保護者で7割…。そして、輝ける『子どもに見せたくない番組』第一位、ロンドンハーツを番組名記入欄に書き込んだのは、123人で有効回答者数の中の3.5%…。なんだかしみじみする、数字じゃございませんか、皆様!?

 一つ、注意を喚起したいことがあります。それは、『子どもとメディアに関する意識調査』と『モニタリングによるテレビ番組の実態調査』との違いです。

子どもとメディア…』の方は、保護者が、自分で見たことのある中から『見せたい』『見せたくない』としてそれぞれ2つまでの番組名を記述するものです。2008年12月16日現在、Wikipediaの日本PTA全国協議会に「記入する紙には、初めからいくつかの番組が載せられている」とありますが、日Pサイトにあるドキュメントに載っている資料を信じれば自由記述式です。実際にアンケート結果を見ても、多くの番組に票は割れています。

モニタリングによる…』の方は、文科省からの委託事業で、最初からいくつかの番組を選んで、保護者に見てもらって、感想を書いてもらうものです。こちらは、(その3)で指摘したように、問2・問3・問5などに質問の仕方に工夫が見られ、日P或いは文科省の希望する回答に誘導しているかのような印象があります(私の主観ですが)。自由記述欄にも、問2・問3での選択肢から借りてきたような記述が多く見受けられます。
 普段見ていない人に番組を見せて否定的な感想を導き出したところで、それは本当に改善しなければいけないものなのか? という点に私は少々疑問を持ちます。その番組の視聴率を高めるために放送局が自ら行う調査ということであれば、自然ですが。
(但し、この調査はH18年度で打ち切られた可能性があります。)


 日Pとテレビ関連の統計について考える際、『子どもとメディア…』関連の統計なのか『モニタリングによる…』関連の統計なのかを区別することが必要だと私は思います。日Pの方々も、統計資料の中からデータを引く際、どちらの資料であるかを明確にしてから提示するようにした方がより誠実であり、教育団体と名乗る以上、極力、情報の一部隠蔽による錯誤を誘うような語り口は避けていただきたいなぁと願っております。

 また、現在PTAには属していらっしゃらない若い皆さんの「サブカルを救え!」のエネルギーを、【3.5%の得票率で『見せたくない番組』第一位になったテレビ番組に改善を要求する日Pの不思議解明】へと向けていただけると、建設的な議論になるのではないかと思います。

最後に…、「こういう内容で週報を書こうと思うんです」と意思表示をした後、でも…つまらないかもしれないし、文章下手だし苦手だし…。と何ヶ月もぐずぐずしていたら、「たのしみ」と仰ってハードルを上げてくださったFさん、「首を長くして待っいてる」と煽ってくださったKさん、連載中、おもしろい・わかりやすいと励ましてくださったMさん・Pさんにお礼を申し上げます。

 ちなみに、娘に訊いてみたところ、私はヒステリックなおばはんでは無いそうです(よかった…笑)。

2008.12.20

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