[PTA枝葉剪定委員会]

#強制加入PTAのポイント制は絶対悪 についてのまとめ(暫定版)

何故 #強制加入PTAのポイント制は絶対悪 というハッシュタグを書くのか?

※強制加入PTAでポイント制を実施している会の会長さんをピンポイントで責めたりするためにこの文章を書いたのではありません。受け入れられる環境が整っていない場合には、会長がPTAを改善しようとしても成功に至らず、逆に、会長が退会とか、地域の人から村八分のような状態に陥ってしまう危険があります。
しかし、このことを意識してくださる方が増えて行くことによって、年々歳々の新たな被害者を減らしていく効果を期待して書かざるを得ないのです。


PTAの強制加入とは?

PTAは学校とは別の任意の教育関係団体で、本来、強制的に加入させられるようなものではありません。それなのに、加入届を書くことなく自動的に会員にさせられるPTAが多いため、何となくPTAが学校の付属団体であって、全員が加入しなければいけないような錯覚がまかり通っています。
保護者だけではなくて、教職員や教育委員会の中にもある誤解です。
PTAが日本に導入された時点に遡っても、それまであった学校後援会的な組織の性質を受け継いでしまったなどの要因で、初期のころから強制加入的なPTAが有ったようです。
1948年に発行された書籍『PTA読本』に、既に強制加入になっているPTAへの批判が載っています。

本当は、強制加入PTAは違法と言いたいところなのですが、そうすると、「全員加入だからこそ意味がある」とか、「子供を大切に思うのなら当然加入するはず」など、本質と論点をずらして強制加入を擁護する方々が結構大勢いらっしゃいまして。
日本PTA全国協議会の元会長も、加入しない人が苛めに遭っても仕方ないじゃん、と解釈できてしまいそうなことを朝日新聞のインタビューで語っています。

ポイント制とは?

ポイント制、一人一役、一子一役はどうなのか?これは、役割をみんなで分け合う方法です。
一人の人が何度も役を割り当てられるよりも、大勢で少しずつ(順番に?)担当して行こうという考え方です。
任意加入の団体であれば、ポイント制・一人一役・一子一役に賛成の人が加入して、楽しく活動なされば良い、と考えます。

強制加入PTAでのポイント制のデメリット

強制加入の団体のなかでポイント制(及び一人一役・一子一役)が行われるとしたら?
これは擁護のしようがありません。

〔余裕のない人を追い詰める仕組みだから〕
実際に、病気や身体が弱い人。病弱な家族が居て長時間の留守で命の危険がある人にも押し付けられる、というトラブルが起こっています。

〔プライバシーを大切にしないから〕
自分のPTAではそこまで非人道的なやり方をしていない、と主張するPTAでも、『理由を言ってくれれば配慮します』だの、『病気などの特殊な事情は免除します』だの…。
役割をみんなで分け合う仕組み、何もやらない人を作らないための仕組みですから、何もできない人には理由が必要になってくるのです。

私は、規約ではなく申し合わせ事項としての『一子一役』的な決まりを持つPTAに所属していました。4月の委員決めの会の司会をさせられて、実際に、『シングルファーザーなのでお許しください』とか『パニック障害だからできません』などと書かれた、欠席届の束を見る羽目になりました。

そのときの私は、ただの任意団体の守秘義務も持たない一保護者役員として、教室の黒板の前の席に座って司会をしているだけの役割でした。PTAの役をやりたくないという理由だけで顔見知りでもないただの保護者が見る文書にこんなに大切な個人情報を書いてしまうのが実情です。
中には、絶対に書きたくない事情をお持ちの方もいらっしゃることでしょう…。
あまりの内容に、私は「こちらの方はご事情があるので」などと言いながら候補から外しましたが、中には教室で読み上げた司会者も居たそうです…。

まとめ

強制加入のPTAも、会費は無料もしくは有志、役割の割り当て無で、学校の環境・子供の環境を良くするための意見交換がメイン、という形でしたら100歩譲って絶対悪とまでは申しません。
そのような内容でしたら加入届を導入したとしても、加入届を提出する人がほとんどになるでしょう。

また、任意加入のPTAの場合の『ポイント制・一人一役・一子一役』も、予め明記された規約や説明書を読んだ後で加入届を出す方式でしたら、納得の上ですし何の問題もありません。
「PTAに加入したものの、病気になってしまった」などのときでも、いつでも退会できるのなら安心です。

絶対悪!とは、強制加入PTAでのポイント制(一人一役、一子一役、くじ引き)などの押し付け合いのことを言っているだけです。理由は、〔余裕のない人を追い詰める仕組みだから〕〔プライバシーを大切にしないから〕です。
「全員加入だからこそ意味がある」とか、「子供を大切に思うのなら当然加入するはず」という擁護の言葉を並べる前に、以上の2点がきちんとクリアされているのかどうかを良く考えいただけましたら幸いです。
今後運悪く、自分や家族にトラブルがあった時に脅威にはならないPTAであることが大切です。
ポイント制・一人一役・一子一役の導入を検討中のPTAに所属している皆様、是非、リスクを読みつつも反対を表明なさることをお勧めします。

蛇足

文中、病気や介護の問題を中心に書きましたが、『仕事が忙しいからPTAに参加できない』『現状のPTAが自分に合わないから』という理由も、当然認められてしかるべきと考えております。
私が所属していたPTAは、内規的な文章に『仕事は(委員を断る)理由になりません。出席者によりくじ引きで決めることになった場合で、くじ引きに当たっても引き受けられない場合は代わりの人を自分で探してください』という趣旨の言葉がありました。
こんなに殺伐とした文書を出すPTAが学校の中に一室占有しているなんて、恐ろしいことだと思いませんか?

2015/10/25 とまて(@tomate_heijou

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