視覚障害者将棋の普及に向けて

将棋を始めたきっかけは、中学生の時に寄宿舎で先生に将棋の駒の動かし方を教えてもらったことです。
なんとなくはtvで見たことはありましたが、まったくルールは分からなかったからちょうどいいかなっと思いやってみた感じです。
その後は、tvを見ながら駒を並べてみたりして将棋を楽しんダリ、その先生の泊りの時に駒の動かし方や、詰将棋を出してもらって、解いたりしていました。
しかし高校生ころから見えにくくなり、tv画面に顔を近づけないと見えにくくなってきて、視野も狭くなってきた感じで盤全体の把握が難しくなり、将棋を断念せざるを得なくなりそのままの状態でしばらくがたちました。
それからある時突然に、将棋をやりたいという感じがあり、携帯のアプリで、画面をめーいっぱい大きくして駒を確認しながら将棋を続けていました。
しかし、がめんばかりみていると、目も疲れるし首や肩も凝ります。 ここで我々の出番(笑)。
そんな時職場の先輩がsscがあることを教えてくれました。
「また画面ばかり見て将棋をやるんやなー」と思いましたが、「ちゃんと視覚障碍者向けに工夫された駒屋将棋盤もあるやん。 これならまた将棋をやることができる。 」その時は、純粋にうれしかった。
もう将棋はできないかと、あきらめなければいけないんだと思ってましたから。 そしてこのsscに出会い今にいたっています。

将棋会館に行って将棋を指しますが、その際に思うことがあります。
会館の人には、私の目の見えにくいことについての理解をしていただいたうえで、 対局する方には、あらかじめその方から対局前にお話しいただいています。
そこで困るのは、棋譜の読み上げが、当たり前ながらないわけです。
その際、駒を動かしたのは、なんとなく音を聞いていれば分かりますが、 盤面の確認は、取りたいのです。
そこで駒を探す時間がかかってしまい、対局している方に気をつかってしまいます。
棋譜を言える人は、まれです。 棋譜さえ言ってくれる人がいたら少しでも駒を探せる手間が省けると考えています。
そうすれば少しでも時間短縮となり、あまり対局者に対して気を使うこともなくなり 、余計な心配をしなくてもいいんじゃないのかなと、 ここ最近感じるようになっています。
そもそも私が関西将棋会館に行こうと思い始めたのは、去年の盲人将棋全国大会 があるト決まる一年前からです。
なぜそう思うようになったかというと、視覚障碍者の将棋があるんだということを 少しでも多くの方に知ってもらいたかったからということが最大の目的に在ったからです。
勝ち負けは、どうでもいいと良いと言ったらうそになりますが、 関西将棋会館だけじゃなくていろんなところに行くことが、視覚障碍者の将棋を知って もらう最大のチャンスだと思います。
ですから、私自身、それらの場所に友人ともたまに行こうと考えています。

私なりに考えたことがあります。
棋譜を言ってもらう人と一緒に会館などに行けばいいんだと。
そのことを踏まえて、友人とたまに将棋を指すときは、 棋譜を言ってもらようにしています。
「そこに指した」、「手をもって駒をどこにあるか教えてもらう」などの行為を、 極力避けてもらうように心がけてもらって、なるべく「2六歩」などと棋譜を言って もらうように自分なりに分かることを伝えています。
局面によって当然ながら、棋譜読み上げも変わってきます。
単に紙に書いてある棋譜ばかり並べていては、その友人が、なかなか棋譜の間隔をつかむのが大変かと思ったので、実践的な練習をしつつ棋譜の読み上げ方の練習も兼ねて ここ最近将棋をともに指しています。