=君を想う10のお題 1.出会って別れて=





任務完了










は、9代目の命令でオレを見定めに来ていた。
次代のボスとして相応しいか。



だから、『相応しい』と認められてしまった瞬間、の日本での仕事は終わったのだった。








あの時オレは、認めてもらえたところだというのに、また間抜けな顔をさらしていた。
はずっとオレを否定していたから。
だからなんか、嬉しいとかいうより、驚いた。そんでもって、気恥ずかしかった。
誰かに認めてもらうって、こんなにくすぐったいことなんだって、初めて知った。


獄寺くんは一番最初を覗けばずっとオレに傾倒してて、その凄さはいっそ妄信的なほどだった。
京子ちゃんのお兄さんは死ぬ気モードのオレの力を見て必死に勧誘していた。


オレに向けられたそういう好意的な感情のほとんどが、死ぬ気モードのオレに対するものだってわかってた。
死ぬ気弾はオレを死ぬ気にさせてくれる。
ムテキにするわけじゃないから、普段オレが使えない眠ってる力なんだけれど。
実際のオレはと言えば、何かあるたびに怖気づいて、ダメダメで。
だけど皆、そんなことないって、言ってくれた。
そのことに、少しだけ不安があったんだ。
結局オレは死ぬ気弾がなければただのダメツナで、ダメツナのままだったら皆いなくなってしまう気がしてた。
それはそれで仲間に対して失礼な話なんだろうけど、どうしても自分に自信は持てなくて。


よくリボーンが「仲間を増やす」とか言って、勝手に勧誘しては勝手に入ファミリーさせていたけど。
要するに、それがイヤだったのは、マフィアが嫌だとかいうよりも、きっと自分で獲得したわけじゃなかったからなんだ。
うやむやなままだったり、本当のオレをわかってくれてなかったり。
そんな風ばかりだったから。
もちろんそれはオレの力不足で、まだまだオレがふがいないからなんだけど。





そんな中、決してオレを認めてくれなかったが認めてくれた。
それはつまり、ダメなオレをわかった上で、ちゃんと10代目としての器だって言ってくれたってことで。
その時初めて、オレが認められた気がしたんだ。そのことがとても嬉しかった。





に認められて、初めて自分で自分が認められた。
そんな気がした。










けど、だから。
喜んだその瞬間、の言葉に呆然とした。



「これで心置きなく9代目の元に帰れます」



そう言ったの顔は心底嬉しそうで。
だから余計にショックだった。
なんでショックを受けたのかもわからなかったけど。



が9代目に命を捧げてることはよくわかっていた。
オレを確かめに来たのだって、9代目からの命令だ。
獄寺くんがオレの右腕になるって言ってる比じゃない。
9代目のためなら死ぬことも殺すことも仲良くすることも躊躇わない。
彼女にとって9代目は世界の全てだった。

「私は、9代目に会って初めて生まれたんだ」と言っていたのはいつだったか。

9代目のために生きて、9代目のために死ぬことが本望だと思っていたのに、年が足らないからって10代目に仕えさせられるなんて横暴だとか、そういうことを当の10代目候補であるオレの前でさらっと言っちゃってた。





慣れない日本にいて、その間は9代目のそばにいられない。
その時点で辛かったんだと、安堵したようなその顔を見てようやく気付いた。
それだけでもキツイだろうに、目的であるオレはこんなだし。
なんかもうヘコみまくりだ。


「そっか」


ただ、力なくそう言ったオレに、はきょとんとした。
思えばそんな表情も初めてだった。










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 このお題を見た瞬間、丁度書いていたツナ夢で丁度良く連載的にできそうだ!
 とか思ってやっちゃいました。
 10題なら挫折せずにいけるはず。
 こんなに激しく10代目愛を叫びながらも、
 ツナ夢書くことになるとは思ってなかった。
 魅力的すぎる10代目。

                                  ’06.1.18.up


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