ひいき(贔屓) 
 自分の気に入った人を特別扱いして、力添えすること。
 「贔屓」は、元は中国語で、日本語に取り入れられた頃は「ひき」と発音されていたようです。元は石像物の足元の支えの部分にある猛獣などのことを指していたようで、仏教語の中では、「支えてその物に力を貸す」という意味で良く用いられています。

 「一生懸命になって力を貸す」ことから「特別に目をかける」という意に広がりをもつようになりました。
ひいきといえば、あまりいい意味で使われていません。
どことなく不公平感が感じられる言葉として使われていますが、
商売上のお得意さんを「ひいきさき」と言ったり、
「ひいき目」=好意的な、というように、前向きな用法もある広がりのある言葉です。

 ひいき、といえば・・・

  
「ひいきの引き倒し(引き倒れ)」という、ことわざがあります。
  ひいきしすぎて、かえってその人の迷惑や不利になること、です。
  当人にとっては、一生懸命その人のことを思ってしていることでも、
  受ける人にとっては「ありがた迷惑」であったなら悲しいことですね。

  親切とお節介は紙一重。
  「これは、こうして食べたらおいしいよ!」と言って、
  好意で山椒を振りかけられて、嫌いな私は半泣きになってしまう・・・・
  ことが、何度かありました(苦笑)