三顧の礼
当時、第3の勢力だった劉備(りゅうび)は、自分の勢力を拡大するために、優秀な軍師を探していました。
ある日、「諸葛孔明という優秀な人物がいますよ」と進言してきた者がいました。それを聞いた劉備は、さっそく孔明の住む草葺きのわび住まいを訪ねましたが、逢ってもらえませんでした。2度めも、逢うことはかないませんでした。あきらめずに、3度めの挨拶に向かったところ、孔明は劉備の熱意に感謝して配下に参じることにしました。その後、劉備は孔明の活躍などで地域を平定することができ、見事、皇帝の座にまで登りつめました。
孔明は、「わが主君は、粗末なわが家に何度も足を運んで頭をさげてくださったのだ」といつも感謝し、孔明の子孫は代々ずっと皇帝を支えて、国の繁栄に貢献したということです。
■ 礼を尽くして、賢人を招くこと。目上の人に特別に信頼、優遇されること。
<例> 彼女には三顧の礼を尽くしてようやく了解してもらったよ。