故事成語

襟を正す
 昔、中国に、日々の吉凶をうらなう日者(につしゃ)をよばれる人たちがいました。その中でも、長安に住む司馬季主(しばきしゅ)は、特に有名でした。

 役人たちが彼のうわさを聞いて会いにいきました。司馬季主(しばきしゅ)に会った役人たちは、彼からいろいろな話を聞くうちに、司馬季主が普通の占い師ではなく、とても深い学識を持ったすばらしい人物であることに感動しました。役人たちは話を聞きながら、あまりの感動のために、自然に冠のひもを締め直し、上着の襟(えり)を正し、きちんと座り直して話を聞き続けた、ということです。衣服や姿勢を改めることで、自然に湧きあがってきた敬意を表したのです。
■敬意をあらわす態度。

<例> もう一度、襟を正してはじめからやりなおそう。