故事成語

先ず隗より始めよ
 燕の国の昭王は、強い国を作りたいので何かよい方法はないか、と郭隗(かくかい)という者に相談しました。

 郭隗が答えました。「昔、ある君主がよい馬を探していました。何年たってもなかなか見つからなくて困っているところにある男が、よい馬を探してくると申し出てきたので大金を与えました。そのは、すばらしい馬を見つけ出しましたが残念ながらすでに死んでいました。ところがは、その死んだ馬の骨を大金を出して買ってきたのです。君主はあきれてを怒りましたが、実は、には「死んだ馬にさえ、あんなに大金を払うのだから生きている名馬ならもっとすごいお金がもらえるだろうという評判がたつはずだ」という考えがあったのです。それから1年もしないうちに、見事すばらしい名馬が数頭手に入ったのです。
 もし昭王が本気ですぐれた人材を集めたいのなら、まずのような何の取り柄もない人間を大切に扱うことから始めてください。あののような人間でさえ優遇されるという評判が立てば、もっとすぐれた人間が遠い道のりを何とも思わず、ぞくぞくと集まってくるはずです。」

 しばらくすると、有能な人材がたくさん集まり、燕の国は大いに発展することになったのです。
事を始めるには、人にあれこれ言う前に自分が積極的にやり出すべきだ。大きな事を始めるには、呼び水になる小さなことから始めるとよい。

<例> 先ず隗より始めよという言葉があります。あなたが手本を示してください。