「母」は偉大なり
2003.4.12 東山裕一
「父兄」という言葉が死語になり、かわりに「保護者」と言うようになってから久しいです。 一家の代表がいつも男だなんて女性蔑視もはなはだしいということでしょう。 しかし一方、「母」を用いた言葉は数多くあります。
母音/子音、分母/分子、母数、母国、母船などですが、こういったところには「父」は出てきません。 そういえば、姉妹校、姉妹都市、姉妹編、姉妹語など、「姉妹」を使った言葉も結構あります。 「兄弟」については弟子(でし)、兄弟分ぐらいなのに。 これは日本語だけでなく英語でも同じ傾向で、motherland, motherboard/daughterboardやsister city, sister schoolなど女系の言葉が多くある反面、brother-in-arms(戦友)など男系は少ないです。
きっと女性は子供を産むという、世界共通の特別な存在だからでしょう。 それはそれで認めますが、昨今男性の元気がないのを見るにつけ、世の男性、父親にぜひ復権してほしいなぁと密かに願っています。
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