Headじゃない
                    2015.4.5


外国語翻訳するときに注意しないといけないのは、辞書・単語帳どおり単語を置き換えただけでは意味が通じなくなるということです。辞書というのは、もっとも意味の近い単語どうしの対応関係をとっているだけで、カルチャが違う言語圏の間では、無理がある場合があります。

たとえば、head = 頭ではありません。"head"は首より上の部分、すなわち頭と顔全体、(少し古い)日本語でいう"首"に近いです。日本語の"頭"は脳や頭髪の生えている部分を指し、決して顔を含みません。よって、日本語の「頭を使って」は普通「よく考えて」の意味ですが、英語の"using head"は(ヘディングのように物理的に)「頭部を使って」の意味になります。

ちなみに英語の"behead"は"首をはねる"という意味です。日本語で解雇を意味する"首にする"は、英語では"fire"。前者は打ち首、後者は「勢いよく追い出す」というニュアンスでしょう。
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