そうでもないのに"そうですね"
2022.8.4 東山裕一
何か尋ねられた時の即座の返事が、どうして「そうですね」なんでしょうか。
たとえば、
A: 「彼は賛同するでしょうか」、B: 「そうですね…、今となってはできないでしょう」
答えを探すまでの時間稼ぎ、「うーん」「えーっと」程度の役割で、決して「同感です」の意味はありません。自分と反対意見を言われても、とりあえず「そうですね」と言ってしまうのは、外国の人にとっては奇異に違いありません。
そういえば、相づちを打つときに「はい」と言ったり、出席を取るとき名前を呼ばれて「はい」と答えますが、どちらも「Yes」の意味はありません。
ひとまずの軽い肯定表現は人間関係の潤滑油なのでしょうが、なかなか国際的には通用しないように思います。
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