推薦図書の弊害
―本の楽しさ、小さいときから― 
                    2009.9.26


私は、還暦近い年になってやっと本の面白さがわかるようになりました。今は主に歴史小説を読みふけっていますが、人の生き方、ものの見方、世界観が広がるようで、どうしてもっと早くこれに気づかなかったのか、今さらながら悔やまれます。

子供、学生の頃から本嫌いだったのですが、これにはわけがあります。学校推薦図書です。夏休みの宿題に読書感想文というのがあり推薦図書リストが配られたのです。別にこの中の本である必要はなかったと思うのですが、特に読みたい本があるわけではない人はここから適当に選ぶことになります。しかし私の経験では、読んで面白かった本はひとつもありませんでした。これが本嫌いになった最大の理由です。

推薦図書ってどう選んでいるのか知りませんが、本の楽しさを実感するのは決して文学的な名作ではありません。それに推薦する限りはなぜ推薦するのか、どういう人に推薦するのかの情報は必要です。そうでなければ、親が子供と話をしながらその子に合った本を教えてあげるか、自分で面白そうな本を見つけることの方がよほどうまくいきます。

教育委員会の方々、学校の先生方、本当に子供の成長に役立つ教育をお願いします。
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