埴輪

古墳時代（Ａ.Ｄ.２００年頃〜７００年頃）の産物埴輪について。
人物埴輪のあの顔の形はちょっとひょうきんで親しみやすいものだと思います。実際検索していてもゲームのキャラクターになっていたり、ハンドルネームになっていたり道路の横に置かれていたりと今でもそのデザインは多くのひとに親しまれています。殉教者のかわりに死者とともに葬られたかもしれませんが飾りの意味合いも強かったのではないでしょうか。

古墳の周濠に出島遺構、水鳥・家形…はにわも　奈良 (2003/10/04)

奈良県広陵町の巣山古墳（４世紀末〜５世紀初め）の周濠（しゅうごう）で、出島の形をした遺構とひょうたん形の浮島が出土したと３日、町教委が発表した。遺構から、王の邸宅を表した家形や、水鳥の親子３羽を精巧に再現したものなど３０点余りのはにわが見つかった。町教委は「水辺に鳥が浮かぶように見せ、出島の上に王の居室を表現し、周濠の外から見る人々に王の威厳を示したのでは」と話している。

奈良・巣山古墳の周濠から島状遺構…水鳥など埴輪(2003/10/04)

奈良県広陵町の巨大前方後円墳、巣山（すやま）古墳（４世紀後半）の周濠の中から島状の遺構（南北１６メートル、東西１２メートル）が見つかり、その上から精巧な水鳥や家形などの埴輪（はにわ）３４基が出土した、と同町教委が３日、発表した。埴輪群は、被葬者の権力を誇示するために設営されたものと見られる。

周濠に浮かぶ“埴輪の島”発見・奈良の巣山古墳(2003/10/04)

奈良県広陵町の国特別史跡、巣山古墳（四世紀後半）を調査中の同町教委は3日、古墳の周濠（ごう）の底から島状の遺構が見つかったと発表した。水鳥形など30点を超す形象埴輪（はにわ）が出土。埴輪を並べて被葬者の威厳を誇示した施設跡とみられる。

長野県飯田市の殿村遺跡から、人が船に乗って舵（かじ）を取っていると見られる「船形埴輪（はにわ）」が出土したと、同市教育委員会が１４日、発表した。６世紀前半のものらしい。船形埴輪は全国で約３５個の出土例があるが、人と船が一体となって確認されたのは初めてという。

大王の葬送儀礼を再現したらしい埴輪（はにわ）群が見つかった今城塚古墳（大阪府高槻市）から出土した国内最大級の家形埴輪が復元され、高槻市教委が公開した。

埴輪は一般的には，死者の眠る墓域を明らかにし，周りの社会と区別する宗教的な意味をもっていたと考えられているそうです。

埴輪には馬や家、船、人物などがあるが、最初は円筒型の埴輪が作られていて人物埴輪は古墳時代中期から出現したそうだ。埴輪に関する一番古い記録は日本書紀にあるらしい。
人物埴輪は死者に奉仕する人々の姿を残したものか古墳で行う祭祀の姿であると考えられている。

埴輪は殉教者のかわりに立てたという説・葬儀の列をあらわすという説・霊域と俗会を遮断する物とする説・死者の魂をなぐさめるためという説・古墳に威厳を持たせるためとする説・権力の継承儀礼とする説などがあるそうです。

多くの人物埴輪の内でも、三人の少女が一つの椅子の上に並んで座っている巫女埴輪は良く知られているそうだ。その埴輪はの背中には、円盤状の粘土板を貼り付け赤色顔料が塗られているものや腰に鈴鏡を下げたものもあるそうだ。

群馬県観音山古墳から出土した“祭人埴輪”の中で合掌する男子という埴輪があるそうだ。

季刊考古学（第７９号）特集：埴輪が語る古墳の世界 著者： 出版社：雄山閣 本体価格：2,200円

松阪宝塚１号墳調査概報船形埴輪 著者：松阪市教育委員会 出版社：学生社 本体価格：2,200円

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