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本堂…単層本瓦葺寄棟造 桁行5間 梁間4間 鎌倉時代後期 重要文化財
内部は内陣と外陣に分かれ、その境に吹寄菱欄間(業平格子)と木連格子を入れている。須弥壇上中央に本尊聖観音菩薩像、その周囲に五大明王
像、地蔵菩薩像を安置している。須弥壇の左右に小部屋があり、東小部屋に神仏習合名残りの伊勢太神宮を奉安し、西小部屋に阿保親王坐像と平
城天皇、伊都内親王の尊儀が祀られている。昭和5年の解体修理の際に天井裏などからこけら経が発見された。
多宝塔…桟瓦葺宝形造 鎌倉時代中期 重要文化財
初層のみで上層と相輪を欠いている。建立当初檜皮葺の二層構造であったことは『不退寺伽藍図』や『大和名所図会』からわかる。内部の壁板には
真言八祖が彩色されているが、剥落が激しい。昭和九年の解体修理時に発見された飛檐垂木墨書によると、多宝塔には安浪(快慶)作の千体地蔵が
安置されていたらしい。当寺最古の建造物で、5月28日の業平忌のみ開扉している
南大門…本瓦葺切妻造四脚門 鎌倉時代 重要文化財
南都十五大寺の一つとして法灯盛んであったことを感じさせる壮大な門で、左右に御所塀が付いている。身柱の上に豪壮な板蟇股を載せ、中央冠木
の上に束を中心にして笈形風にいろいろと装飾しているのが特徴である。昭和9年の解体修理時に棟札が発見され、正和六年1317)鎌倉時代末期
の建築であると確認された。
庫裏…本瓦葺入母屋造 江戸時代
瑞景寺の庫裏として安政4年(1857)に築造されたが、明治初年に廃寺同然となっていた不退寺に対して、明治18年(1885)長州毛利家の品川弥二郎が当寺の庫裏として寄進したものである
最近傷みが激しくなり、解体修理の必要に迫られているので、皆様の御喜捨を乞う次第である。
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