今井町重要文化財
県指定重要文化財
旧上田家住宅(昭和56年3月17日指定)
旧は上田家で、屋号を「壺八」といい、手広く肥料商を営んでいた。主屋は北尊坊通りに面し、後方には多くの建物が、狭い敷地を巧みに利用して建っている。主屋は文化2年(1805)の再建と見られるが、他の建物は、主屋より約50年程遡るものとみられる。
山尾家住宅(昭和60年3月15日指定)
山尾家は、「十市郡新堂村」より移住したと伝えられ、「新堂屋」の屋号を持っていたようであり、幕末には、町年寄を勤めた大商家である。道路に面した広大な敷地に、主屋をはじめ、主屋西側には座敷を接続し、その北側に内蔵を配し、主屋の東側には道路に沿って隠居所、東蔵が並んでいる。主屋は、東側に通り土間をとり、西側に6間取りの居室をとっている。2階は正面のみ「つし2階」を設け、外見は正面庇付本瓦茸であるが、背面は桟瓦茸の茸降しとなっている。主屋は、構造手法などから、18世紀後半頃の建設と見られるが、その後部分的な改造がみとめられる。
旧高市郡教育博物館
今井まちなみ交流センター「花甍」(平成2年3月9日指定)
今井町旧環濠外の東南部にある。2階建の本館を中央に配し、両側に左右対称に翼廊がある。明治36年に建設された博物館であるが、昭和4年より約30年間今井町役場として使用されていた。外観は大和にふさわしく、和風的にまとめた県下では数少ない明治建築である。