穂積皇子歌集



飛火野から御蓋山・春日山            春日奥山黄葉

今朝の朝明 雁が音聞きつ 春日山 黄葉にけらし 我が心痛し

穂積皇子 万葉集 8-1513

秋萩は 咲くべくあるらし 我がやどの 浅茅が花の 散りゆく見れば

穂積皇子 万葉集 8-1514

降る雪は あはにな降りそ 吉隠の 猪養の岡の 寒からまくに

穂積皇子 万葉集 2-203

但馬皇女が亡くなった後に、穂積皇子冬の雪の降る日に、遙かに御墓を見ながら、悲傷流涙して作りましし御歌1首

家にありし 櫃にかぎさし 蔵めてし 恋の奴の つかみかかりて

穂積皇子 万葉集 16-3816

穂積皇子が、宴の日、酒たけなわなるとき、好んで謡した1首

但馬皇女の歌へ