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Architecture ≫
アンパンマンミュージアム
Architect ≫
古谷誠章・スタジオナスカ
Year ≫
1996
Place ≫
高知県香美郡香北町
History ≫
香北町立やなせたかし記念館として設けられた、文字通り、アンパンマンの美術館。香北町は、やなせ氏の故郷。
Estimation
★★☆☆☆
 

高知市街より、山谷を越えて約一時間。何もない場所に「アンパンマンミュージアム」がある。四国の建築、というと、なぜか「アンパンマンミュージアム」と、私の周りは口をそろえていたので胸膨らませて訪問。

ファサードはシンメトリーを崩したガラス面で構成され、その面だけがセットバックしている。ガラスサッシュのグリッドが、はたして設計者の意図なのかどうかは定かではないが、現代建築らしからぬ風格である。’96開館のわりに、外壁の汚れがすごく目立った。エントランスへの動線に車道をまたぐブリッジが設けられているが、その形状がアンパンマンとは相反して、こわい・・・。

エントランスからも見える内部。2層吹き抜けなので(10数m)、かなり広い。大階段と上層の突出した階段がまず目に付く。後者の階段に関して、下から眺めるよりも、上から見下ろす方がはるかにその高さを感じる。ちょっとビビッタ・・・。

大階段からエントランスを見下ろした写真。

アンパンマンにバイキンマンが吊り下げられたり、床にはTVモニターがあり、そこでアンパンマンのアニメーションを流すなど、アンパンマン好きの子供にはたまらない施設。私もちょっと楽しかった・・・。日曜日ということもあって、小さな子供ずれの親子がすごく多くて、「キャッツキャッキャー」という子供の叫び声が館内をコダマしていた。バイキンマンの物真似をしたが、ことごとく無視。

エントランスからみて右奥にある階段。地下から最上階まで続く。手すり笠木がSUSで、階段の木調と意外と合っている。地下がメインのアンパンマンと遊ぼう!のコーナー(←勝手に命名)なので、子供たちがえらくはしゃいでいる。

エントランス内部から見えた突出した階段。意外と内部の仕様はメルヘンチックな色使い。ここのトップライトはそれほど効果的ではないが。

総括的に、「アンパンマンミュージアム」という施設よりも「アンパンマン」というキャラクターの方が圧倒的に先行し、後者が全て包括している印象である。動線計画はほとんど無視。もちろん順路もない。あるアンパンマン好きのお金持ちの豪邸に行った気分。故にあんまり★は上げません!アンパンマンには★イツツ!

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