携帯電話

J−T08(フロスティレッド) 〜その1〜
 東芝製。2002年12月21日発売(関西では2003年1月2日発売)。
 個性的なデザインとカラーリング(シルバーは案外フツーだが、このフロスティレッドは強烈)の端末です。SH08に比べ電話機としては電話帳が便利になったものの、音質、アンテナ感度の点で微妙に劣るような感じです。メール作成における漢字変換はT08の方が圧倒的にいいですけど。機能的にもSH08からさしたる進化はしていません。せいぜいカメラがCCDになって動画(Motion JPEG)撮影可能になったのと、フラッシュが付いたこと。あとはJavaの実行速度が速くなった程度です。まぁ、Jフォンにはパケット対応端末(J−SH52に代表される5xシリーズ)という上位機種が存在するので、この辺は仕方ありません。
 しかし、液晶はとんでもなく進化しました。画面の大きさでは0.2インチの差(対角線が約5mm伸びた)でしかありませんが、解像度が120X160(QQVGA)から240X320(QVGA)になり、実に4倍精緻な画像表示となったのです!これは実機の画面を一目見ていただければ、分かります。文字の滑らかさが、まさに「次元が違う」のです。私自身、自分の端末の表示を見て唖然としました。もちろん輝度もSH08の液晶とは「次元が違う」ほど明るくなってます。眩し過ぎて、眼が痛くなるほどです(4段階で調節可。私は下から2番目の「2」に設定。それでも十分明るい)。
 そして、その素晴らしい液晶を引き立たせるのが、こちらからダウンロードできる純正データ転送ソフトの存在です。このソフト、主に端末からPCへデジカメで撮った画像データを転送するためのものなのですが、PCから端末へデータを送ることも可能なのです。転送するには、jpegだと基本DCT画像は600KB以下かつ640x480サイズ以下。拡張DCTまたはプログレッシブDCT画像は64KB以下で、画像サイズが(幅ドット数 x 高さドット数 x 2 byte)が150KB以下のもの。pngだと64KB以下で320x320サイズ以下または画像サイズが(横ドット数 x 高さドット数 x 2 byte)が150KB以下のもの、である必要がありますが、待受画像という点ではjpegの圧縮率最低設定でも60キロバイト程度に収まりますから、全く問題になりません。240x320ピクセルの画像をほぼ圧縮なしで表示できる!!もはやJスカイの容量制限など関係ありません。しかも、pngも256色(8ビット)限定でなく、フルカラー(24ビット)でもOKです(読み込みに時間がかかりますが)。待受拘り派にはまさに最強・最高の端末といえます(2003年2月時点)。
 ただ、転送ソフトは無料なんだけど転送ケーブルは自分で用意しないといけないのが問題といえば問題。私はケータイ・リンクWという携帯メモリ編集ソフト付属のUSBケーブルがうちにあったので、それを利用していますが、このケーブルの場合はすんなり転送できるわけではなく、@転送ソフト起動 A転送するファイルをインポート B「書き込み」をクリック C「電話機へファイルを書き込む」という画面が出たら、ケーブルとT08を接続 D「次へ」をクリック、という手順を踏まないとうまくいきません。某匿名掲示板によると、現在発売中のケータイ・リンクX付属のUSBケーブルなら問題ないようです(ケータイ・リンクはJフォン端末のメモリ編集機能が他社のよりも強力なので、Jフォンユーザーにはオススメです)。また、USBケーブルは相性問題が多く報告されてますが、シリアルケーブルはあまりないようなので安心して使えるようです。



J−T08(フロスティレッド) 〜その2〜
 ここまで素晴らしい液晶表示だと、表示する待受画像の質も問われることになります。まあ、ドットピッチが極端に細かいおかげでアラを目立たなくしてくれる面もありますが、そのドットに問題があります。このT08の液晶、表示部分は実測で34x43mmあるんですが、縦横比が微妙に3:4になってない。つまりドットが正方形でないようで、普通に240x320の画像を作ると、多少横に広がった感じで表示されることになります(気にしなければ問題ない程度ではありますが)。
 そこで、完璧を求める人は
 ●できるかぎり高解像度の元絵を用意して、画像処理ソフト(私は主にPaintShopPro7Jを使っています)を使い、縦横比0.790のサイズでトリミングする(トリミングする際、大抵ピクセル数と同時に表示されてます)。そして、その画像を適当に加工(ノイズ除去、シャープネス等)後、240x320にサイズ変更して保存し、転送ソフトでT08に転送すればOKです。保存した画像をPCで見ると妙に細身に見えるんですが、T08で見ればバッチリ表示されているはずです。
 手をかけてやると本当に美しい待受画面になるので、ぜひ自作してみてください。

 さらに、精緻な液晶ゆえの問題として、適当な液晶保護パッドが存在しないことも挙げられます。液晶に傷でもついたら元も子もないので保護したいところなのですが、適当なやつは本当にありません。T08専用のものが2製品あるにはあるのですが、きれいに貼ることが出来なかったり、素材の透明度に問題があったりで、どちらも液晶表示に悪影響を及ぼすのです。で、PDA用やデジカメ用の保護パッドも試しましたが、最近のは反射防止のため表面をマット仕上げ(ザラザラにした仕上げのこと)にしてあって、もっと悪影響が出ます。さらにPC用の光沢仕上げ保護シートまで買って試したのですが、これは素材が厚く固すぎてT08の画面にフィットしません。
 前にヴィノというメーカーから「フリーパッド・ビッグ」(品番FP100・写真参照)というフリーサイズの保護シートが発売されていて、私はそれをよく使っていました。透明度が極めて高い上に柔らかくて貼りやすく、実に使いやすいパッドだったんですが(表面に傷がつきやすいという欠点もある)、最近はなぜか店頭から消えています。で、大阪中歩き回った結果、何とか同じメーカーの「フリーパッド・ツーカー専用」(品番FP7)と書かれた物を入手できました。思った通りの素材でできており、貼っても液晶の表示を全く邪魔しません(むしろ綺麗になったようにさえ見えます)。これはT08の画面に貼る為にあるような本当にすばらしい製品だと思います。ただ、これらの製品は古い物のようで、もうメーカーのサイト(現在工事中の模様)にも載っていませんでした。このメーカーは今でもフリーサイズの保護シートを製造しているようなんですけど、品番が変わっており、最近の傾向からするとマット仕上げになっているかもしれない。見つけたら買ってみようと思っているのですが、店頭にも置いてないし・・・どこか置いてないかなあ。どんどん作ってもらいたいんですけどね。





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