★2002年2月23日 SUBARU Legacy6 試乗レポート |
◎レポート
★SUBARU Legacy B4
今回追加されたLEGACY6は、SUBARUが開発したランカスター6の3リッター水平対向6気筒エンジンを搭載。従来からの上質な走りを一段と深め、大人のためのグランドツアラーを提案している。
早速、近くに住むO-TuneことO氏と共にSUBARUに行く。試乗車は、レガシーツーリングワゴンのGT30。O氏は以前試乗したとの事で、今回は私がちょっくらテストコース?で性能をチェックしてみた。
LEGACY6の詳細はこのページで見て頂戴。(手抜き)
http://www.subaru.co.jp/legacy6/index.htm
レガシィのスタイルを、「熟成」と受けとらえるか「行き詰まり」ととらえるかはユーザー次第だと思うが、ブランドが確立されているだけに、何となくいいなぁと感じさせるものがあって、飽きがない。(来年フルモデルチェンジ!)
レガシィは当然と言っていいほど、収納スペースやシートアレンジは多種多芸ながらも、意味不明な無駄な機能がないから何の迷いもなく使い込めるし、便利だと思わせる。
今回、最大のポイントはランカスター6にも搭載された3リッター水平対向6気筒エンジン「ボクサー6」。このボクサー6は、最高出力は220馬力/6000rpm、最大トルクは29.5kgm/4400rpmと、従来からある2.5リッター水平対向4気筒よりも53馬力、5.5kgmの向上を果たしている。
このエンジンの最大の特徴は徹底したコンパクト化で、既存の水平対向4気筒よりもエンジンの全長はわずか20mm長いだけ。これによって、スムーズなエンジン回転、心地良いエンジン音といったボクサー6の魅力を、全く犠牲にすることなくLegacyのボンネットに納めている。
しかし、ボクサー6にも欠点がある。水平対向のメリットは、低重心、低振動、左右重量の適正化が挙げられるが、左右でパーツが分かれるため部品点数が多くなり重量がかさむ。しかも、6気筒なのだからサイズ的には4気筒とほぼ同じでも、重量はエンジン単体で40kgも重くなる。
私はボクサー6のエンジンフィーリングを味わうのが今回初めて。営業の人も「これを乗ればホント欲しくなりますよ〜」って胸を張るぐらいの真髄はいかなるものか・・・早速試乗!
水平対向&6気筒という、低振動という特徴が組合わさっているためか、ほとんど身震いすることなくアイドリングを始め、音も無音に近いほど静か。
そしてアクセルを踏めば滑らかに発進し、約1.6トンという比較的重いボディを軽々と走らせる事が出来る。テストコース?に入るやいなや、早速アクセルを思い切り踏み込む事にした。
GT系のような刺激的要素はないが、レッドゾーン付近までしっかり加速の伸びが感じらる。(スピードメーターは気にしない!)
トルク変動も少なく、ジェントルな走りが味わえるもの。
レガシィに限らず、水平対向エンジンといったらバタバタとした独特のエンジン音が特徴であるが、それが全くなくとにかく静か。それでいて高回転域では、ひとかけらのノイズもない、気持ちの良いサウンドを奏でる。
足回りに関しては、それほど柔らかくないが乗り心地もしっかりと重視した味付けで、45のタイヤとも相まってグリップ力はバツグン。常識的な範囲で使えば、高級感のある走りは十分味わえ、高速走行ともなると気持ちの良いスポーツフィーリングを味わう事が出来る。
試乗私見
私個人の意見になるが、おもしろさではやはりGT−BやB4のターボ車。本当に走りを好むという人にはGT6は向かないと思う。
280馬力が必要なのかは議論の余地があるが、レガシィは絶対的なブランド力を持っており、他社にはない質感を漂よわせる。
6気筒はその上の感覚を強調し、ブランドイメージを更に維持している気がする。
アクセルを踏むつま先で感じる俊敏なレスポンス。 微妙な力の入れ具合にも正確に反応するリニアな加速。精度の高さを感じさせる回転フィール。そして3リッターのゆとりある排気量が、あらゆる回転域においてリニアで力強いトルクを生み出す。
私やO氏の年代なら、この3リッター水平対向6気筒エンジン「ボクサー6」は本当に魅力のあるエンジンであり、この上ない上質なものではあるが、二人ともまだまだトンがっていたい自分に改めて気づくのであった・・・。