病院からおなかをこわしたとき用のフードを出しますから、それを与えてください。
今夜はひとまず絶食させて明日の朝から、少しずつ与えてください。
とひどい下痢にあわてて病院に飛び込んだ私に渡されたのはどこの動物病院でも扱っているメーカーの缶詰タイプのフードでした。

ノーマは元気で、帰るとほっとしたのかゴハンを欲しがりました。
最初は絶食させるつもりだったのですが、あまりにもゴハンゴハンとしつこいので、これだけ欲しがるというのは身体が欲しているのかもしれないし・・・とほんの少し(小スプーン1杯)あげてみた。それはもうガツガツと食べて「もっと!」といった顔で私を見るので30分ごとに10時半までスプーン1杯をあげてみました。

それと同時に点滴液が背中にかたまってあるので、それを散らすべく背中をもみさすり続け夜の11時までそうやって過ごしました。

お腹をこわしているだけで、嘔吐もないし、元気もある、だいじょうぶかな?とほっとしてその日は休みました。


 翌一日、何事もなく順調に回復しているように見えました。
 病院から渡されたフードもハムハム食べてごきげん。

 そして病院に行ってから2日後の朝、例のフードを子犬が食べる適量よりほんの少し少ない量をノーマのゴハン皿に盛ってあげました。
 ノーマが食べ終わった頃をみはからって、私は掃除機をかけ始めました。
(掃除機が怖いので怖さのあまりまた具合が悪くなるかも・・・と不安だったので)

 すると、ノーマは自分の部屋でガシガシ耳の後ろや目の上を掻きはじめました。
 はじめはそれを見ても何とも思っていませんでした。
 だって犬が痒いところを掻くことは別にめずらしくないから。

 ところが、ノーマは部屋から飛び出してきて四肢を床に交互にすりつけ、バタッと倒れては肉球をすごい勢いで噛み始めたのです。

 ?痒いにしてはすごい反応だけど、こういう性格の犬なんだろか?と不思議に思って観察していました。 

家の中をバタバタと脚をこすりながら走り回るノーマ。
これは?こんなに痒いって?と不安になった私は「ノーマ?」と声をかけると、ノーマはダーッ!と胸に飛び込んできて、顔をうずめ、しがみついてきたのです。

 この反応は「助けてくれ!」ってこと?どうしたの?、何がおきているの?とドキドキしながら見ていると、また痒みが増してきたのか再びノーマはすごい勢いで駆けて行ったのです。
 ノミにしては・・・?ともう一度ノーマの様子を見に行くとなんとノーマの左目の上が腫れ上がってました。そして「ヒンヒンヒー」泣いている!!

犬が痒くてなくなんて!泣いてしまうほど痒い?これは絶対におかしい。
 今日もまさのすけはいない。動物病院に聞いてみようと電話をかけて、ノミでしょうかそれにしては様子がおかしいし、腫れてるしと言うと、病院のスタッフさんは「ノミではないと思います。とにかく診せて下さい。」と言われました。

 ワカッタ。もうタクシーにも一度乗ったことだし、先生を信頼しているし、行くともさ!
と、すぐさま昨日のタクシー会社に電話して病院の開院時間すぐ(AM9:00)に到着。

 先生はノーマを見るとハッと小さく笑いながら「じんましんだね」と言われました。
 私は犬を飼うのはノーマが2度目で、最初のコのときからだいぶ年月が過ぎていて、昔の知識しかなかったので犬に「じんましん」などがあるとはつゆ知らず「犬がじんましんですか」と先生に聞きなおしてしまいました。 

 「人間とかわらないですよ。このコの場合は話を聞いてると、ゴハンをあげた直後に出ているからきっと食べ物アレルギーですね。あのフードのどの成分がアレルゲンとなっているのかはわかりませんが、とにかくあのフードはあげるのを中止しましょう。すこしずつ前のフードにもどしてあげてください。
 アレルギーは本人にとって大層つらいけれども、食べ物アレルギーだったら、その食べ物をあげなければいいわけですから、今後も新しいものをあげるときは気をつけて。できるだけ低アレルギー用の良質なドッグフードををあげてください。しつけのためにもあまりいろいろなものをあげないように」と言われました。
そしてアレルギーはゴールデンには多いということも。

ゴールデンが皮膚が弱いということは本で読んで知っていたけれど。
それにしても「じんましん」とは。
すぐさま命にかかわる内臓系の病気ではないことがわかってほっとしたけれど。

ちなみにこのときの体重は前回より2kgほど増えていて、エライエライとほめてもらいました。
だけど、この約一年後、避妊手術の後、体重が3キロも増えてしかられてしまった。

そして、その後ず〜っと肥満との戦いが続くのでした。
このときは知る由もなかったけれど。

病院との出会い 続き