---------- 車両解説 ----------

16200系(青の交響曲<シンフォニー>

 様々な観光資源がある南大阪・吉野線の振興を目的とし、沿線復興を図るべく2016年(平成28年)9月に観光特急16200系「青の交響曲<シンフォニー>」が登場した。「ゆったりとした時間を楽しむ、上質な大人旅」をコンセプトとし、快適な空間を提供する車両として既存通勤車を改造することとした。

 種車となったのは6200系ラストナンバーの6221Fで、阿部野橋側からク16300形(Tc)+モ16250形(M)+モ16200形(Mc)でそれぞれ1号車、2号車、3号車となる。各車両の側扉はデッキ付きのものを各1か所となり、先頭車は座席スペース、中間車はラウンジスペースとしてバーカウンタも備える。外観は青色のメタリック塗装をベースとし、ゴールドのラインを配して高級感を演出、前面には「青の交響曲<シンフォニー>」のロゴマークが付けられた。

 先頭車は座席スペースとし、2+1列のデックスシートは回転リクライニングシートのほか、向かい合わせ配置のサロン席とツイン席も設けた。その他、乗務員室後ろに設置された1人用座席は窓側に向きを傾斜させてテーブル付きの特別なものとなっている。室内照明は間接照明を基本とした落ち着いた雰囲気のものとし電球色のLEDが使用されるほか、壁灯やテーブル照明なども配されている。床面は上質な感触を表現すべく「丹後緞通」という高級カーペットが採用された。

 中間車はラウンジスペースで20席分の革張りソファが設置されている。また吉野側には大型のバーカウンターとバックヤードが配されているほか、沿線を紹介する書物などが常備されたライブラリーも設けられている。トイレ・洗面所はク16300形の連結面側に設けられ、多目的トイレスペースも広く取られている。

 運用は2016年(平成28年)9月に開始、阿部野橋〜吉野間を一日2往復する。但し、毎週水曜日は運休とし(祝祭日の場合はその限りではない)、一般特急で運用する。
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青色をベースとした高級感を演出した外観 ラウンジ車の中間M車
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種車となった6200系6221F
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←阿部野橋/吉野→
 ク16300形(Tc) + モ16250形(M) + モ16200形(Mc) 
16301 + 16251 + 16201
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
冷房装置 製造所 備考
モ16200 Mc 01 1 37 20720 2740 4040 近車KD-77 三菱MB-3082-A 135×4 ユニットクーラー CU-19(10500kcal/h×4) 近車  
モ16250 M 51 1 (20) 4150 近車KD-77 三菱MB-3082-A  
ク16300 Tc 01 1 28 4040 近車KD-77A

2016年 9月 4日 更新

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