---------- 車両解説 ----------

2600系

 行楽客の増加と遠距離通勤の増加に伴い1970年(昭和45年)に登場した急行用及び団体用車両で、我が国初の4扉オールクロスシート車である。車体は大阪線2410系と同じでラインデリア装備で側面には列車種別表示器が付けられ、TcとTにはトイレが取り付けられている。座席はビニールレザー張りの固定クロスシートで扉付近には補助椅子が組み込まれた。この補助椅子は団体輸送用のものでこれを使用するときは、扉は700mmしか開かない構造となっている。編成は2601F・2602FがMc+T+M+Tcの4連、2603F・2604FがMc+Tcの2連である。
 1979年(昭和54年)から冷房改造とともに背ずりの低かった座席を2610系並みに改良し赤モケット張りとした。またパンタは従来PT−4203A形から下枠交差形のPT−48形に交換された。さらに1989年(平成元年)からは車体更新工事が施され、トイレの改良や内外装の張り替え、行先表示器の取り付けなどが行われた。晩年は急行を中心に団体列車などにも使用されていたが、2002年(平成14年)6月までに2601F・2602F・2604Fが廃車となり、最後まで残った2603Fも2004年(平成16年)2月に廃車となって2600系は全車姿を消した。
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四日市駅に停車する2601Fの4連急行 名古屋線急行で力走する2603Fほか
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←上本町・名古屋
 ク2700形(Tc) + モ2650形(M) + サ2750形(T) + モ2600形(Mc) 
2701 + 2651 + 2751 + 2601
2702 + 2652 + 2752 + 2602
ク2700形(Tc) + モ2600形(Mc)
2703 + 2603
2704 + 2604
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モ2600 Mc 01〜04 4 170 20720 2739 4150 近車KD-66B 三菱MB-3110-A 155×4 1970 近車  
モ2650 M 51・52 2 190  
ク2700 Tc 01〜04 4 165 4032 近車KD-66C  
サ2750 T 51・52 2 185  

2008年 4月19日更新

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