---------- 車両解説 ----------
26000系(さくらライナー)
吉野特急運転開始25周年の1990年(平成2年)、名阪甲特急アーバンライナー21000系並のサービスを持つ車両を南大阪線においても導入することとなり、「さわやか・くつろぎ車内・らうんど展望」の頭文字を取って”さくら”をイメージする26000系を新造した。将来の高速運転を考慮し、全電動車となった。 車体は観光向き展望車両をメインテーマとする一方通勤輸送も考慮したものとなり、21000系とは異なる女性的イメージの完成度の高いものとなった。また、車内はさくらの開花をテーマに構成され、シートは1050mmピッチの偏心回転フリーストップリクライニングシートが採用され、上部に花びらを模し、丸みを付けた形状となった。カーテンは「吉野かすみ」模様を、妻面には吉野山系の「やまなみ」模様もデザインされた。さらに、客室からの前方展望を確保するためにデッキを無くして、運転室と客室仕切をガラス面とした。また、各車妻面に情報提供用のLED式ディスプレイを設置した。 26000系は第1編成が1990年(平成2年)1月に登場したが、好評を博したため同年12月に第2編成が登場した。その際、トイレの仕様変更やLED式尾灯配列の変更、シートの改良などが施された。 2011年(平成23年)、リニューアル工事が施され、運転台後部には乗降扉を設けて展望デッキを設置、モ26200形(M)をデラックスカーとし、車内は木材や和紙を使用した上質な佇まいとなった。その他一般車もシートを全て新調し、木目調を基調とした室内に仕上げている。塗装はさくらをイメージしたシンプルなデザインとし、前面窓上下に黒塗装を施した。2018年(平成30年)3月に前照灯のLED化、2021年(令和3年)2月にLED標識灯の更新が実施されており、外観的には2編成の差異は無くなった。 平日通勤時間帯の上りで2編成を連結しての重連8連運用が実施されていたが、2024年(令和6年)3月のダイヤ改正を機に、この運用は廃止された。 |
登場時の26000系 | リニューアル工事後の現在の姿 |
←阿部野橋/吉野→ |
モ26400形(Mc) + モ26300形(M) + モ26200形(M) + モ26100形(Mc) |
26401 + 26301 + 26201 + 26101 |
26402 + 26302 + 26202 + 26102 |
2024年 3月17日更新
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