---------- 車両解説 ----------

7000系

 大阪市交通局4号線の長田と奈良線生駒駅を結ぶ10.2km第3軌条方式、DC750Vの路線は1979年3月に着工、1986年(昭和61年)10月に大阪市交通局4号線と相互乗り入れを開始した。東大阪生駒電鉄(開通前の1986年(昭和61年)4月に近鉄に合併)が近畿車輌に発注した直通車両7000系は3M3Tの6両固定編成で長田寄りからク7100形(Tc)+モ7200形(M)+サ7300形(T)+モ7400形(M)+モ7500形(M)+ク7600形(Tc)となる。1984年(昭和59年)7月にク7103+モ7503+モ7502+ク7602が先行試作され完成部分の路線にて走行試験を行い、1986年(昭和61年)に量産車7101F〜7108Fが完成した。尚、量産車製造にあたり試作車ク7103はク7102へ改番しモ7502+ク7602とともに7102Fへ、モ7503は7103Fに組み込まれた。また1989年(平成元年)には7110Fが製造された。
 車体長は18m、車体幅は2.9mと大阪市交通局20系に準じたものになり、全鋼製、片側4扉、側面とTc車前面は腰部から上部までが直線に傾斜し、裾部は1500Rの滑らかな曲線で絞った。外装はTc車前面をソーラーオレンジとパールホワイトで塗り分け、側面はパールホワイトを基調に、窓下にソーラーオレンジとアクアブルーのラインを描いた。内装は淡色系を基調としながらブラウン系の床材やオレンジのシートモケットなどを使用し暖かい印象を受ける。
 M車にはVVVFインバータ制御装置を装備(車番末尾の奇数番号編成は三菱製、偶数が日立製)、主電動機出力は140kw×4、Tc車にコンプレッサと補助電源装置として120kVAのサイリスタ発電装置を装備している。制動装置は回生制動連動の全電気指令電磁直通ブレーキHRDA−1形を採用した。冷房装置は両端屋根に設けたCU−78形(20,000kcal/h)のユニットクーラーよりダクトを介してラインデリアを併用し送風する。台車は筒形ゴムブッシュ軸箱案内方式のKD−92形が採用されている。尚、M・T台車の一部には集電くつ(TC−19形)が取り付けられている。7108F以降、日立製制御車の増備となり末番偶数の7110Fとしたため、7109Fは欠番となっている。所属は7101F〜7105Fが軌道線、7106F〜7108F・7110Fが鉄道線となっている。
 2006年(平成18年)3月のけいはんな線生駒〜学研奈良登美ヶ丘間開業に伴って2004年(平成16年)に7000系スタイルを基本とする7020系が登場したが、7000系も7020系に準じた内外装工事が施された。
***
登場時の7000系 現在の7000系(試作編成は乗務員扉の高さが他車より低い)
***
←長田
 ク7100形(Tc) + モ7200形(M) + サ7300形(T) + モ7400形(M) + モ7500形(M)+ ク7600形(Tc) 
7101 + 7201 + 7301 + 7401 + 7501 + 7601
7102 + 7202 + 7302 + 7402 + 7502 + 7602
7103 + 7203 + 7303 + 7403 + 7503 + 7603
7104 + 7204 + 7304 + 7404 + 7504 + 7604
7105 + 7205 + 7305 + 7405 + 7505 + 7605
7106 + 7206 + 7306 + 7406 + 7506 + 7606
7107 + 7207 + 7307 + 7407 + 7507 + 7607
7108 + 7208 + 7308 + 7408 + 7508 + 7608
7110 + 7210 + 7310 + 7410 + 7510 + 7610

2024年 2月12日 更新

記事および画像の無断転載はお断りします
© 1999 大和路ポストマン