Angel Sugar

「濡れる温泉旅行」 (500万ヒットキリ番リクエスト)

タイトル
 宇都木は朝から気持ちが高揚しっぱなしだった。今日は如月と温泉に出かけていたからだ。如月のスケジュールを調整するのは難しかったが、なんとかやりくりすることができた。
 ホテルは如月が指定した場所で、高級リゾート地に立つ、瀟洒な建物だった。個室の部屋にはすべて温泉が引かれていて室内でも入ることができる。宇都木は如月と仕事で一緒にいるのも好きだが、プライベートで一緒にいることも、好きだった。仕事では気を張っていなければならないが、プライベートではそういうことがないからだろう。
「邦彦さん、荷物はここに置きますね」
 部屋に入った宇都木は、窓際に荷物を置く。
 広々とした部屋で、寝室が分かれている。窓は大きく取られ、そこには籐で作られた椅子と、テーブルがおかれていた。室内温泉は寝室の方に作られている。
「眺めもとてもいいですよ」
 窓からみえる景色は、鬱蒼とした山並みが連なり、他の温泉宿から白い煙がいくつも立ちのぼっていて、宿と宿を結ぶ歩道が蛇のようにくねくねと伸びている。歩道にはすでに入浴を終えたのか、何組もの男女が浴衣姿で闊歩していた。土産屋も歩道に沿って立ち並び、観光客が店先で何かを買っている姿も見られ、みなそれぞれ楽しそうだ。
「ああ。この荷物もそこに置くか……」
 如月は自分の荷物を宇都木の隣に置いて、窓際にある椅子に座った。
「結構、人が来ているんだな……」
 宇都木が見ている景色を追うように、如月も顔を外へと向ける。
「ええ」
「まだ日暮れには時間があることだし、外に出て、ブラブラするか?」
 宇都木にはブラブラがラブラブに聞こえ、顔を赤らめる。
「え、ええ。行きます」
「なんだ、顔を赤くして……」
 如月に頬を撫でられて、宇都木は微笑した。
「い……いえ。なんでもありません。外へ行きましょう」
 宇都木たちはフロントに鍵を預けて出かけた。
 ホテルの敷地から出ると、石畳の歩道が山の頂上へ向かうように延びている。そこを二人で歩き、時折、土産屋で足をとめる。硫黄の香りが街全体に漂っていて、むせかえるほどだ。
「未来、温泉卵だぞ。食べてみるか?」
 温泉の熱でゆでられた卵が店先で売られていて、如月はすでに二つ購入していた。
「ええ。食べてみたいです」
「じゃあ、座って食べるか。熱いから気をつけろよ。特に、黄身の部分は外側より熱いからな」
「はい」
 店先にある長いすに座り、温泉卵を手に取る。熱いが、手でもてないほどではない。宇都木は殻をそっと外して白くて艶やかな表面を嬉しそうに見つめた。
「塩、かけるか?」
 如月が店のおばさんから借りた塩の入れ物を宇都木に差し出す。 
「はい」
 宇都木は如月の次に塩を借り、白い卵にふりかけた。如月の方は先に卵にかぶりついている。
「あつっ!」
 気をつけろと言った如月が、黄身の熱さに舌を火傷したようだ。
「だ、大丈夫ですか?」
「……大丈夫だ。無茶苦茶、熱かったな……」
 苦笑しながら、如月は膝に落とした小さな黄身の屑を払う。そんな如月に宇都木はハンカチを差し出した。
「お前は気をつけろよ」
 手についた屑をハンカチで拭い、如月はポケットに入れた。
「息を吹きかけて、冷ましてから食べます」
 宇都木は指先で白身を剥がし、それを食べてから、丸い側面を出している黄身に息を吹きかけて、恐る恐る口にした。
「美味しいです」
「温泉に来たらやっぱり温泉卵だな」
 笑いながら如月は言う。
「私、温泉卵は初めてなんです。普通のゆで卵とまた違う美味しさがありますね」
 綺麗に卵を食べ終えて、宇都木は微笑する。
「ああ。黄身が熱いのが問題だが……さて、行くか」
「私、記念に何か買って帰ろうと思ってるんですが」
「じゃあ、気に入ったものをおそろいで買うか?」
「はい」
 また歩道を歩き始め、宇都木は陶器で作られたストラップがたくさん店先に並んでいるところで足を止めた。
「綺麗だな……」
 宇都木がストラップをいくつも手にとって見ていると、如月が肩越しに覗き込んで見ている。
「ええ。ストラップを買おうと思います。これだと目立ちませんし……」
 今日の記念に買ったものを、宇都木は携帯につけたいと思っていたのだ。そうすれば、この楽しい時間をいつまでも忘れないだろう。
「おそろいで買いたかったが……全部模様が違うんだな……」
 如月はそう言って、店頭に並べられた陶器のストラップをあれこれと手にとって眺めている。陶器の模様は同じものがなく、微妙に柄や色が違うのだ。
「できるだけ似たものを探します?」
「そうだな」
 いろいろ手にとって、微妙に違うが、似たような柄のものを二つ選び、如月が精算をした。その一つを如月は宇都木に渡す。
「携帯につけます」
 すぐさまポケットから携帯を取りだし、宇都木はストラップをつけた。今まで何もつけていなかった携帯だが、急に華やかになった気がした。如月の方も宇都木に習い、自分の携帯にストラップをつけていた。
「なかなかいい感じだな……」
 如月はストラップを眺めて左右に振っている。
「ええ。でも……大丈夫でしょうか?」
「何が?」
「最初は携帯につけることがとても素敵なことだと思ったんですが……社内で噂にならないでしょうか?」
 急に不安になった宇都木は如月に問いかけた。
「ただのストラップだ。誰もチェックなんてしないだろう?」
 宇都木が心配していることが、あまり伝わっていないのか、如月は目を丸くさせていた。
「社内のOLたちはそういうことにとても敏感だと思います」
「……ん~……だからなんだと思うんだが……どういう噂が流れそうだと未来は心配してるんだ?」
 如月はまだ分かっていない。
「ですから……あの二人おそろいのストラップをつけてる~、怪しい~って言われると思います」
「どうして揃いのストラップをつけていたら怪しいんだ?」
「……ですから……男同士で同じストラップをつけていたら、怪しくありませんか?」
「別に……私はなんとも思わないが。未来の考えすぎだと思うぞ。ほら、私は未来の上司だ。出張土産に秘書のお前がもらったと思うんじゃないのか?」
「……そういう考えもありますよね」
 言われてみればそうなのだが、OLたちの行動は予想が付かない。
「未来は本当に細かいことを気にするんだな。言われたら知らぬ顔をしておけばいいだろう?逆に、そういったことを気にすれば、余計に挙動不審になって、怪しいと思われるんじゃないか?」
「そうですね」
「もしそう言ったことを聞かされたら、土産にいただいたんですよ~って軽くかわせばいいことだ」
 ニコニコとしながら如月は歩く。
 宇都木もそんな如月に勇気づけられたのか、気にしないことにした。
 そう、これは如月が出張で買ってきて、宇都木がもらったものだ。そういうことにしておけばいい。
 それからも二人はあちこち歩き回り、空に星が出始める頃、ホテルに戻った。



 食べきれないほどの夕食を終えた宇都木は、如月とともに夜景を楽しんでいた。
 歩道に沿って山の上の方まで明かりが連なっている光景は、幻想的にも見えていつまで眺めていても飽きない。
「本当に綺麗ですね……」
 いつも時間に急かされているような毎日を暮らしているからか、今のようにゆっくりとした穏やかな時間が、宇都木には心地いい。そしてなにより、側にいるのが如月だ。二人きりの時間は毎日過ごしているが、こんなにゆっくりできたためしはない。
「未来……」
 そっと肩に手を回されて、宇都木は目を細めた。
「はい」
「そろそろ風呂を堪能しないか?ここに来たらやっぱり温泉だろう?」
「ええ」
 二人は寝室の方へと移動し、ベランダに作られた小さな温泉に入るため、二人は裸になると、ガラス戸を開けて小さな空間へと足を踏み入れた。
 一畳ほどの温泉が湯気を立てている。周囲は垣根に覆われ、外からは見えない。温泉の周囲は小さな庭が造られていて、雰囲気満点だ。
「なんだか……誰にも見られていないと分かっているんですが……は……恥ずかしいですね」
 宇都木はそろそろと湯船に浸かり、顔を赤らめていた。
「慣れるだろう。ああ……星が綺麗だな……東京では見られない」
 如月は宇都木の向かい側に入り、温泉の縁に手をかけて、空を見上げていた。つられるように宇都木も空を仰ぎ、空に瞬く満天の星を眺めた。
「とても綺麗ですね」
「こういう時間もいいな」
「ええ」
「二人でいろいろなところに行こうな」
「はい」
「今度は海外に行きたいな……。どう思う?」
「貴方と一緒なら、どこへでも……」
 宇都木は満面の笑みで答えた。
 如月と一緒にいられるのなら、例え極寒の地でも暖かく過ごせるだろう。
「おいで……未来……」
 宇都木は如月に呼ばれるままに、側へと近づく。如月は宇都木の腰に手を回し、その身体を引き寄せた。如月の膝を跨いだ格好で座り、宇都木は首に手を回す。
「邦彦さん……」
「温泉の中で見る未来も、色っぽいな」
「そ……そうですか……っん」
 軽く口内を攪拌された後、濃密なキスをされて、宇都木はそれだけでイきそうな気分に陥る。唇が離されると、それは首筋に移動し、鎖骨へと向かい、乳首に吸い付く。腰に回された手はすでに尻を割り、そこにある蕾に指が添えられる。宇都木は小さな刺激に腰をくねらせ、さらに両脚を広げた。
「ああ……」
「未来の感度はすごいな……」
 クスクス笑いながら如月は蕾を弄る。指が窄まりに差し入れられると、熱い湯が中に入ってきて、奇妙な感覚を伝えてくるのだ。
「熱い……」
「熱い?」
「湯が入ってくる……」
「変な気分か?」
「ええ……変な気分です……」
 はあっと息を吐き出し、宇都木は腰を揺らした。
「だが、湯ではここを濡らすものにはならないな……」
 硬い蕾から指を抜き、如月は宇都木を抱えたまま、温泉の縁に腰をかけると、石けんを泡立て始めた。
「邦彦さん……いいんです……」
 きつくてもこのまま挿入されたい宇都木は高揚した顔で言った。
「駄目だ。お互い気持ちよくならないとな」
 泡を手にいっぱいつけて、尻の間に塗り込める。ヌルリとした感触に宇都木の身体は震えた。
「あ……」
「ヌルヌルして気持ちいいだろう?」
 たっぷり割れ目に泡をつけられて、宇都木は身悶えた。
「はい……」
「もっと気持ちよくなるさ……」
 泡を内部に入れ込めるように、再度指先を突き入れ、グチュグチュと音を立てた。音が耳に伝わると、さらなる快感が宇都木の身体を虜にした。
「……ああ……っ!もっと弄って……ぐちゃぐちゃにしてっ!」
 如月にしがみついて宇都木が叫ぶと、指がさらに奥を抉った。狭い粘膜を開かれ、宇都木の快感が暴かれていく。瑞々しい肌は汗が浮かび、嬌声にも艶がまじる。
「未来……」
「……挿れて……早く……挿れてっ!」
「もう少し堪能させてくれ」
 宇都木が快感の虜になっていく様を楽しんでいるのか、如月はニヤニヤとした顔で見上げていた。
「邦彦さん……っ」
 息が荒くなりながらも、宇都木は如月に訴えた。けれど如月は宇都木の姿を愉しむばかりで、行動に出てくれない。
「駄目だ」
「あっ!」
 半ば勃ち上がっていたものを掴まれ、宇都木は胸を反らした。如月の指は雄の割れ目を弾き、ギュッと握り込まれる。恥ずかしげもなく滴り落ちる白濁した蜜が、如月の手を濡らし、肌を伝って湯に吸い込まれた。それを眼下に見た宇都木は羞恥のあまり、顔を朱に染める。
「……嫌……そんなにしないで……」
 手を上下に擦り上げ、宇都木の雄は硬度を増し、欲望の形を露わにしていく。それを如月に見られていると思うと、身体が捩れそうだ。
「ここが未来の気持ちのいいところだろう?」
 グチッと先端を潰されて、未来は尻を引いた。が、そうすると背後に刺さっている如月の指が奥に入り込み、襞が擦れる。
「はっ……あ……や……っ!」
 どちらに逃げても快感が走った。
 けれど、身体の内部は更なる極みを求めて、身悶えているのだ。これを昇華させることができるのは、如月の雄だけだ。
 熱く尖った雄。
 肉厚で、むっちりとした重量を持っている如月の雄。
 それが蕾を割り裂き、快感の源に突き当たるのを心待ちにしている。
「我慢できないのか?ん?」
「でき……ないっ……早く……欲しいっ!」
 そう叫ぶと、如月は前後とも指を離し、宇都木の腰を持ち上げて、猛っている場所へと尻を向けた。宇都木はようやくその気になってくれた如月に逆らわず、蕾を雄の先端に触れさせ、一気に内部へ誘った。
「ああっ!」
 切っ先が粘膜を押し広げて奥深く突き刺さる。宇都木は背を駆け上る快感に息をもつけぬ状態で、喘ぎ、呻いた。
「気持ちいいか?」
「イイ……イイ……邦彦さんっ……イイッ!」
「未来……愛しているよ」
「私も……愛してる……貴方だけを愛しています……私……っあっ、あっ……ああっ!
 如月の腰が突き上げられて、襞と雄が擦れあう瞬間、宇都木の快感は頂点まで跳ね上がる。尻に付いていた泡がポトポトと湯に落ちて、丸い泡が浮いていた。
「ああっ……湯が……湯が入ってくる……熱いっ!」
 抽挿が繰り返されると、接合部分から湯が入り込み、ただでさえ熱い部分がさらに熱くなる。
「熱い?そうだな、それは湯じゃなくて、お前の熱だよ……私も感じてる。そう、未来の中が炉のように熱くなってるんだ……」
 うっとりした目で如月は囁いた。
「……私の中が……熱い……」
「ああ、擦れあうと堪らないよ……」
 宇都木の腰や尻を撫で、如月はなおも腰を突き上げてくる。宇都木は身体をガクガクと揺らしながら、如月の肉の感触を味わった。繋がっていると、安心ができる。如月が愛してくれているのを身体に刻むことができるからだ。
「ああ……触って……私の……も……」
「分かっているよ。ここだろう?」
 ヌルヌルになっている宇都木の雄を絞り上げるようにねじり上げ、快感を煽る。
「あっ……気持ち……イイッ!」
「未来……私もだよ……。凄い締め付けで、夢心地だ」
 宇都木の前も後ろも攻めながら、如月は笑った。
 青い瞳には飢えを満たしていく様子がありありと浮かび上がっていた。自分のこの身体が如月を虜にしていると分かると、宇都木も満足だ。
「ああっ……も……駄目っ!我慢ができないっ!」
「イっていいよ、未来……」
「あっ……ああっ……ああ――――っ!」
 身体を仰け反らせて宇都木はイった。宇都木が迸らせた白濁した蜜は放物線を描き、如月の胸や口元を濡らす。内部は如月の蜜で満たされ、甘い時間に宇都木はしばらく我を失っていた。
「……あ……す……すみません……」
 フッと意識が戻ると、如月は宇都木が飛び散らせた蜜を指で拭い、舐めていた。
「未来の感極まったときの顔は、最高にいいな……」
 クスクス笑いながら、如月はグッタリとした宇都木の身体を抱きしめる。宇都木は何度も触れている如月の肩にキスを落とした。
「ここがほぐれていい感じになってるぞ」
 如月は蕾に手を入れて、中に詰まっている蜜を掻き出す。湯と混じり合ったそれは、スルリと内部から漏れ出てきた。
「や……やめてください」
「どうして?私はまだ満足していないんだぞ」
 如月の言葉に、宇都木は身体の奥がズクリと疼いた。
 いくら与えてもらっても満足できないそこは、何度穿たれても如月の雄を求めるのだろう。快楽に際限はなく、そのたびに宇都木は心地よい気だるさに、深い満足感を得るのだ。
「邦彦さん……」
 如月の頬を両手で挟み、唇を重ね合わせ、宇都木は自ら舌を絡めた。しっとり潤った如月の舌は、とても肉厚で、温かみがある。
「ん……んふ……っ……ん……」
 如月の手が頭をしっかりと掴んでいて、宇都木は押しつけられるようにキスを味わった。
「んっ」
 唇を離すと、唾液が名残を惜しむように糸を引いた。
「キスが上手くなった」
「邦彦さんに褒められたら……どんなことでも私は嬉しい……」
「セックスもすごいぞ」
「そ……それは……は……恥ずかしいです……」
「そうか?」
 宇都木の身体中にキスを落とし、如月は微笑した。
「綺麗な肌だ、未来。ツルツルしていて……触れているとホッとする」
 宇都木の身体を抱きしめたまま、如月は囁く。
 そんなふうに言われると、宇都木は嬉しい。
「私も……です」
 目を閉じて、如月の愛撫に酔いながら、重ね合わさっている肌の感触を味わう。触れているだけで心地よい眠りに誘われそうだ。
「私のものを未来の手で擦ってくれ……」
「ええ」
 宇都木は如月の首に回していた手を解いて、雄へと向かわせた。欲望を吐き出し、柔らかくなった雄を手に取り、優しい動きで擦り上げた。
「……ふっ……」
 如月が宇都木の手の動きに感じているのか、小さく息を吐き出す。宇都木はさらに手の動きを速め、雄を鍛え上げることに集中した。
「ああ……未来……」
「私の手に感じてますか?」
 自らの手の中で欲望の形を取る雄に、宇都木も悦びを隠せない。
「とても……感じてるよ」
「もっときつく擦り上げましょうか?」
「いや……お前の中でさせてもらうよ」
 如月はそういって宇都木の身体を離して四つん這いにさせると、半勃ちの雄を緩んでいる蕾に突き挿れた。
「はあっ……ん」
 先程とは違い、力強さはないものの、やや硬くなり始めた雄が内部で蠢いている。そんな雄を如月は抽挿を繰り返しながら、元の硬度へと高めていった。
「ああっ……あっ……私の中で……大きくなってくる……ああっ……」
 膨れあがっていく肉塊が、内部から鮮烈に伝わり、宇都木は喘いだ。
「私は未来の姿に欲情してるんだ……」
 背後から如月はそう言って、背を舐め上げてきた。
「あっ、あっ、あっ……」
「もっと深く突き挿れてやるよ」
 グイッと腰を押しつけられて、宇都木はガクガクと顔を振った。
 湯気とは違うもので景色が歪み、視界が真っ白になっていく。
 宇都木は極みを何度となく味わい、最後には意識を失った。



 楽しい一泊旅行を終えた宇都木は、しばらくは仕事場でも気をつけないと、浮き足立った高揚感に囚われる始末だった。
 問題の携帯ストラップだが、宇都木の心配は杞憂に終わった。確かに如月の言うとおりに、誰かに問われたら、如月が出張で土産として買ってきたものをもらったと答えることにしていた。けれど、それが原因で、OLたちから欲しがられて困った。
 意外に如月のファンが多いことに宇都木は心配しつつも、宇都木は暇さえあれば、その携帯ストラップを眺め、ポーカーフェイスの裏で、微笑していた。

―完―
タイトル

くてわんさまからのリクエストです。ラブラブ、アマアマな二人を堪能していただけましたでしょうか? エロが濡れてない……というご意見は……なしでお願いします。あうあう。書けば書くほど長くなりましたね。あはは。それより、本編があれなのに、いきなりラブラブでちょっと違和感があるかもしれませんが、お許し下さい~♪
なお、こちらの感想を掲示板やメールでいただけるととてもありがたいです。これからもどうぞ当サイトを可愛がってやってくださいね!

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