前のページへ 次へ 第3幕 カッパドキア B

ゼルヴェ

2000年11月13日(月)


ホール。ここで説教が行われていた。

だんだん寒くなってきた。

1951年まで、キリスト教徒とイスラム教徒が、
一緒に暮らしていたと言われる谷。

住居や台所の跡、フレスコ画が残る教会やモスク、ホールや
神学校もある。

異宗教の人達が一緒に住んでいたなんてビックリ。

階段下りるのもしんどいわ〜
 アリとハヤット。同い年なんやって。

パシャバ

2000年11月13日(月)
上からの眺め

下からの眺め

お互いを撮りましょ。

そろそろ夕方。
ここは、キノコ岩が一面に立ち並ぶ、最もカッパドキアらしいパシャバ地区。

<アリ>「下から写真撮りたいですか?上から撮りたいですか?」
<夫>「オススメはどっち?」
<アリ&ハヤット>「上!!」
<夫&嫁>「じゃあ、・・・・上!!」
<アリ>「サンセットに間に合いません、急いでこの丘を登りましょう。」

ぜぇぜぇぜぇぜぇ・・・
<ハヤット>「ガイドは体力勝負ですね。・・大変です。歳のせいです。(笑)」
<嫁>「何、言ってるの、まだまだ若い、若い。」

アリはもう頂上に着いている。
嫁は、25歳の若者なんかに負けられん、とばかりに必死。
下の方で、夫とハヤットが、ゆっくり登ってきている。
もう、女の子には、優しいんやなぁ〜。
・・・まったく。

頂上に、全員が集合した時、ちょうど夕日が沈んだ直後だった。
あーあ。
でも、日没直後の空は、水色に薄いピンクと薄むらさきの
インクをにじませたようで、とてもきれい。

キノコ岩はここでは「妖精の煙突」と言われている。
数億年前に起きた火山の噴火により、その時の火山灰と溶岩が積み重なり、
長い年月の間に、風雨に打たれて侵食が進み、このような奇妙な岩が
できあがったのである。

この景色は、世界中でもここしか見られない。
よーく、見ておこう。

キノコ岩の前でパチリ

キノコのくびれが、なにか人工的のようにも見える。
自然の力はすごい。
アヴァノス

2000年11月13日(日)

後ろの絵皿がきれい。

夕方5時半。
本日最後の目的地、アヴァノスの町へ。
外はもうすっかり暗くなっている。
アヴァノスは近くの川の赤粘土から作られる焼物の町である。

ここでの目的は、トルコブルーの絵皿を作っている工房の見学。

工房には偉いデザイナーの先生がいて、素晴らしい作品を
作っていた。私達のような、ド素人が見ても、その違いはよく分かる。

ここでも、日本語がとても上手な男性が出てきて、
私達を案内してくれた。
工房は、洞窟のようになっており、たくさんのお皿が壁に飾られている。
う、美しい・・・・

彼は、セールストークが完璧だ。

笑いにはうるさいはずの私達から、確実に笑いを取っている。
お見事!

彼が木の箱を持って来た。
中には美しい大きめの絵皿(皿鉢サイズ)が入っていた。

値段を聞くと、日本円で3万円。
これが、30万だったら、「へぇ〜、すごいね〜」で、終わっていただろう。

3万。買えるけど、少し痛い。
でも買っちゃおうかな〜、
どうしようかな〜、
進め方がうまい、と思った。
手の届く物を進めてくるとは。ニクイ、ニクイ。


<夫>「いや〜、本当にいいお皿ですねぇ。3万かぁ・・ええなぁ。」
夫は、だんだん買う気になってきたようだ。
営業用語で言うと、「固め」の段階に入って来ている。
やばい。やばい。

<店の人>「こういうのは、一枚飾るより、何枚か並べて飾るのが
いいんですよ。」
あいたたた。

何枚か買えっちゅう事やね、つまり・・・
おお〜、おっしゃる通り、その通りだと私も思います。



3万か・・・買っちゃおうかな〜思い切って。
・・やばい、やばい。
私も固められつつある・・・

<夫>「ちょ、ちょっと、ミーティングタイムを。」

大きいの1枚で3万円・・・
小さいのは1枚で1万円・・・
大きいの1枚と小さいの2枚で、5万・・・
小さいの3枚で3万円・・・
同じ3万円出すなら、やっぱし大きいの一枚がいいかも。

<2人>「どうしよう・・・」
・・・・・・・
<嫁>「あんな大きいお皿、飾るスペースを考えたら難しいかもよ。
小さいの2枚、大きいの1枚で、3万にしてくれたら買おうや。」
<夫>「おう!」

ちょうど今は、オフシーズン。これから寒い冬に入ると、

観光客の足は、ますます減ってしまうのである。
これはチャンス。
店の人も、どこで覚えたのか、「バザールでこざ〜る」と言っていたし。
(くだらなくて書きたくなかったが書いてしまった・・・・・)

「大1、小2、合計で3万円、どうじゃ!」
・・・しかし、この交渉に、先ほどの偉い先生は、うんとは言わなかった。
そうすると、小さいお皿が一枚、タダ同然になってしまうからだ。

結局、小さいのを3枚、2万円で買う事にした。
いい買い物をした、と思う。


★★★良いお皿を見分けるポイント★★★★★★★★★★★
@音
 指で弾いてみて、いい音が鳴って、エコーがかかればいいお皿。
 鈍い音がするのは、焼過ぎである。

A絵柄

 やはり、いい物は柄がきれいに出ている。
 印刷した物は、版のズレがあったりする。

やっぱり、ええのは違うわ〜
厳選した小さい3枚。トースト皿くらいの大きさ。

ホテルでの夕食

2000年11月13日(月)

少しヒゲが伸びてきた。

ホテルの廊下で。

アンティーク家具がかわいい

ホテルに戻り、夕食のメニューをオーダーする。
他のホテルと違い、ここは好きなものをオーダーできる。
私達は、前菜にチーズの盛り合わせ、ナスとトマトのサラダ、スープ、
メインにシシケバブの鳥と牛肉、キノコのスフレ、キノコのてんぷら、
デザートにプリンとフルーツクレープ、そしてワインをオーダーした。

カッパドキアのワインは、色は薄く、渋みは少ないが、
ぶどうの香りは、とても強く、飲みやすい。

食事が終わり、デザートが来た頃、
ハヤットが私達の為に暖炉の薪をくべに来た。

ハヤットは、ポツリ、ポツリと話を始めた。
トルコという国は、どうやら日本に似ているらしい。
女性は、仕事か結婚かどちらかを選び、それをクリアーしても
今度は、子供か仕事かの選択を迫られる。
一旦仕事を離れると復職はもっと難しい。
ワーキングマザーは、仕事も家事も両方をこなす覚悟が必要なのだ。
トルコは、まだまだ、女性には働きにくい国のようだ。

彼女は、日本の企業に就職したがっていた。
しかし、彼女は日本語ほど英語がしゃべれない。
ビジネスの世界で英語がしゃべれないのは、致命的だ。
ことごとく不採用になっていた。

<ハヤット>「英語を勉強しながら、ここでガイド続けて行きますよ。」
笑いながら言った
大変だと思うけど、頑張ってね、ハヤット。

まだ9時前というのに、眠くなってきた。
ハーフボトルを2本頼んで、気持ち良く酔っ払いになった私達は、

早めに部屋で休むことにした。

今日は本当に疲れた。
明日は、9時にロビーに集合という事になった。

早く寝よう。