「奈良人形」また「一刀彫奈良人形」とも言われる奈良一刀彫は、平安時代後期、春日大社若宮の祭礼に用いられたのが始まりと言われている。 春日若宮祭では笛吹笠や盃台に多くの木彫人形が飾れられたことから、この製作を専門とする人が現れ、特に江戸時代より「岡野松壽」の一家が代々奈良人形作りを続け、明治時代まで十三代も続いている。 奈良一刀彫を語る上でもっとも重要なことは、江戸時代末期に巨匠「森川杜園」によって、その技術・風格が芸術の域に高められたことであろう。その作品の多くは、東京・奈良国立博物館、東京芸術大学ほか春日大社などに大切に所蔵されている。 |
書 籍 名 | 著 者 | 発 行 所 |
奈良の一刀彫 | 竹林薫風 | 竹林薫風 |
奈良の本 | 中野文彦ほか | 大和地名研究所 |
没後百年:森川杜園展 | 奈良県立美術館 | 奈良県立美術館 |
銕琅の六十年 | 市川銕琅 | 調布美術館 |