◎レポート

MITSUBISHI  LANCER  EVOLUTION [ 

 

 

とうとうO氏が乗り換えてしまった・・・。レガシィからランエボ[へ・・・。
納車後すぐの慣らし期間中のため、まだ大したインプレッションにはならないが、少しの間試乗をさせてもらったので、今回は初のお披露目という事で紹介しよう。

 

 

ランエボVIIIに搭載されているエンジンは4G63型 2000ccDOHC16バルブのインタークーラー付きツインスクロールターボエンジン
最高出力は280馬力(6500回転)だが、最大トルクはランエボZの39.0kg−m(3500回転)から40.0kg−m(3500回転)にアップされた。
ライバルのインプレッサWRX‐STiの40.2kg−mに肩を並べるトルクを絞り出し、三菱の意地を見せつけた。

今回のランエボ[は、ランエボVIIから搭載されているAYCがスーパーAYCとなって、強化されている。
今回の目玉でもある大改良が、「オールホイールコントロールシステム」と呼ぶ4輪を巧みに操作するシステム。
4WDの前後のトルク配分をコントロールする「ACD(アクティブ・センターデフ)」「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」と呼ぶ、リヤの左右の駆動力のトルク配分に差をつけてより積極的に曲げようとする独特のシステムなのだ。

AYCは従来、べベルギヤと電子制御の多板クラッチを使って左右のトルク配分を行なっていたが、これではまだトルク移動量が不十分だった。
それを遊星ギヤに構造を変更し、トルク移動量が2倍となり、より積極的なコーナーワークが可能となったもので、「スーパーAYC」と名付けられたらしい。

 

そして、もうひとつのビッグチェンジは、GSRに6速MTが標準装備されたことだ(RSにはオプション設定)。
1速はランエボVIIGSRの5速の1速ギヤと同じレシオに、2速から4速ギヤはランエボVIIのRSと同じクロスレシオとし、5速のレシオはやはりランエボVIIRSより低めで、6速はランエボVIIGSRの5速より高めにした模様。
6速ではトップスピードを伸ばして高速燃費を高め、1速では発進加速を高める。

 

ドアを開くと待ち受けるのはお馴染みのレカロシートが目に飛び込む。
このフルバケットシートはクッションの両サイドのサポートがわずかに広げられたらしく、座った時のあの窮屈感がなく、すこぶる快適。
それでいて、サポート性はきちんとあり全く不満はない。
勿論、腰やわき腹のサポートはタイトになっているので、コーナリングでもしっかりとドライバーの姿勢は保たれる。

 

ステアリングホイールは3本スポークのスポーティなレザー巻きのMOMO
メーターパネルを見ると正面左のスピードメーターは180km/hではなく、なっなんと・・・270km/hフルスケールのアメリカ仕様と同じもの。

 

ENKEIの6本スポーツアルミホイール&ヨコハマA046、235/45ZR17のタイヤ・・・。
非常にリニアな応答感があり高速ハンドリングでも安心感が高い。
締ったダンパーながらガチガチではなく程よくロールする足回りとなっており、一般道路でも十分日常的な使用に(なんとか)耐えうる乗り心地だ。

 

キーを回すと、4G63型エンジンは軽快に始動。
6速MTを1速にシフト。慣らし期間のため、3000回転程度までしか回せない・・・が、程よい重さのクラッチをつなぐと、全く慣らし期間という不満もなくボディが前に飛び出す。(本当は、3000回転からの強力なターボトルクを味わいたいところだが・・・。)
本来なら、3000回転を越える付近から、急速にトルクが高まり、レカロのバケットが背中を蹴飛ばすようになる筈。
そして、そのままグングンと加速し、7000回転のレッドゾーンまで一気にタコメーターは振り切る事になるだろう。

驚いたのが、6速MTシフトのスムーズさ。左右のセレクターの幅も狭めなのでかなりスポーティ。
1速はトリプルシンクロのせいもあり多少重めではあるものの、スコッと入って小気味いい。その他のギヤシフトも大変スムーズ。
時速100kmの時、6速では2500回転、5速では3300回転、4速では4000回転、3速では5500回転に設定されており、ワインディングでは気軽にシフトできてかなり使いやすそう・・・。

コーナーでは、フルの走行ではなかったものの、アクセルOFFの走り方を敢えてパーシャル状態にした走行状態にする事で、自分の決めているラインを何の不満もなくトレース出来た。スーパーAYCの威力を少しだが実感した・・・様な気がする。

慣らしが終わる頃にもう一度このモンスターを操ってみたい。
今回はこれにて・・・。

 

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