---------- 車両解説 ----------

2800系

 大阪線区間運転用の通勤車として、1972年(昭和47年)に登場した車両で同時期製造の長距離急行用2610系とスタイル・性能的にほぼ同じである。1972年(昭和47年)製初期製造分はMc,M,Tcの3両編成で登場し、冷房装置は集約分散形の8500kcal/hのものが5個搭載され、1両に1台熱交換形換気装置(ロスナイ)が設置された。またパンタはMcに1個(運転台側)、Mに2基搭載された。1973年(昭和48年)度製造分よりMcとM間にT車をはさんだ4両編成で登場し、冷房装置も10500kcal/hのものとなり連続したクーラーキセとなって屋根上のイメージが変わった。また前面には行先表示器も設置された。Mc車パンタは連結面側となったが、モ2809のみはT車を解放して3両で運転できるようにされているため、運転台側にパンタが設置された。1976年(昭和51年)には2両編成ユニット(2812F・2814F)が登場し、Mc車にパンタが2基設置された。さらに1979年(昭和54年)に登場した車両(2816F〜)はパンタが下枠交差形(PT−48形)となった。製造当初2813F・2815F・2817Fは名古屋線用として登場、サ2967には急行運用を考慮してトイレが設置されたが、後に全車大阪線所属となった。
 1998年(平成10年)からは2811F・2813F・2815FはL/Cカーに改造されて名古屋線に移り、急行運用を中心に使用されている。また3連の初期車(01F〜04F)も名古屋線で使用されている。2004年(平成16年)2月には2817Fが再度名古屋線に移ったが、その後は大阪線・名古屋線での移籍運用が度々行われている。2006年(平成18年)8月には2809Fの中間T車サ2959が同編成が名古屋線に移籍されるのを機に廃車となった。また、2013年(平成25年)7月に、老朽化した名古屋線1810系1822F・1823Fの代替えとして2両編成ユニットの2812F・2814Fが名古屋線に移籍している。近年パンタが下枠交差型に交換される編成が見られる。
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名古屋線で活躍する2800系3連車 L/Cカーとして名古屋線で運用される2800系4連車
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2812F・2814Fは2連ユニットで登場

大阪線用画像

←上本町・名古屋
ク2900形(Tc) + モ2850形(M) + モ2800形(Mc)
2901 + 2851 + 2801
2902 + 2852 + 2802
2903 + 2853 + 2803
2904 + 2854 + 2804
 ク2900形(Tc) + モ2850形(M) + サ2950形(T) + モ2800形(Mc) 
2905 + 2855 + 2955 + 2805
2906 + 2856 + 2956 + 2806
2907 + 2857 + 2957 + 2807
2908 + 2858 + 2958 + 2808
2909 + 2859 + 2959 + 2809 2006年8月2959廃車
2910 + 2860 + 2960 + 2810
2911 + 2861 + 2961 + 2811 L/Cカー
2913 + 2863 + 2963 + 2813 L/Cカー
2915 + 2865 + 2965 + 2815 L/Cカー
2916 + 2866 + 2966 + 2816
2917 + 2867 + 2967 + 2817
ク2900形(Tc) + モ2800形(Mc)
2912 + 2812
2914 + 2814
 大:大阪線所属車
 名:名古屋線所属車
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モ2800 Mc 01〜04・09 5 170 20720 2740 4150 近車KD-72B 三菱MB-3110A 155p4 1972 近車  
05〜08・10・16・17 7 1973  
12〜14 3 1976  
11・13・15 3   1973 L/Cカー
モ2850 M 51〜60・66・67 12 190 1972  
61・63・65 3   L/Cカー
ク2900 Tc 01〜10・12・14・16・17 14 170 4040 近車KD-72C  
11・13・15 3   L/Cカー
サ2950 T 55〜60・66・67 8 190 1973  
61・63・65 3   L/Cカー

2023年 1月 9日更新

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