---------- 車両解説 ----------

8810系

 1981年(昭和56年)に奈良・京都線用に製造された界磁チョッパ車である。車体は同時期に製造された大阪線1400系とほぼ同じであるが、大阪線と奈良・京都線用では当時車両規定の関係上車幅が異なったため1400系とは違った印象を受ける。主電動機は近鉄初の複巻電動機の三菱MB−3270−A・160kw×4が採用された。また台車は空気バネ径を大きくしたKD−88形(A)が採用された。妻面は切妻に近くし、正面行先表示器は貫通路上部と屋根の間に収め、左右窓上にはステンレスの化粧板を取り付け、前照灯を1個づつこの中に埋め込んだ。なおパンタは下枠交差形のPT−48形が、冷房装置は8800系と同一のものが採用されている。
 8911F〜8917Fは電動発電機・コンプレッサはTc1に設置されていたが、8919F以降はコンプレッサがTc2に移設された。8925Fは冷房装置の変更により、車体高さが変更され、側面には行先表示器がつけられた。またこの8925Fは1986年〜1989年(昭和61年〜平成元年)に改造の上、大阪線に転属して使用されていたが、再度奈良線に復帰して使用されている。2004年(平成16年)2月には8911Fが方向転換のうえ大阪線用に改造されて大阪線に転属され主に区間列車に使用されている。
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大阪線に移籍された8811F 大阪線ローカル運用に就く8810系

奈良線用画像

←上本町
 ク8900形(Tc奇) + モ8800形(M奇) + モ8800形(M偶) + ク8900形(Tc偶) 
8911 + 8811 + 8812 + 8912
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←難波・京都
 ク8900形(Tc偶) + モ8800形(M偶) + モ8800形(M奇) + ク8900形(Tc奇) 
8914 + 8814 + 8813 + 8913
8916 + 8816 + 8815 + 8915
8918 + 8818 + 8817 + 8917
8920 + 8820 + 8819 + 8919
8922 + 8822 + 8821 + 8921
8924 + 8824 + 8823 + 8923
8926 + 8826 + 8825 + 8925

2016年 7月17日 更新

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