---------- 車両解説 ----------

モト90形(97・98)

 1960年(昭和25年)に製造された無蓋電動貨車である。車体は全長20.8mで全金属製であるが台車や電気部品などはモ1420形(初代、元モニ2300形)をT化してサ1520形とした際に余剰となったものが流用された。当初はモト2720形(2721・2722)であったが1970年(昭和45年)にモト97・98に改番された。前面は切妻で前照灯は1灯であったが、後に2灯に改造されている。運転台後部には作業員控室があり、アルミサッシュの窓が設けられた。(後に撤去)レール運搬用として製造されたため荷台にはレール回転台とレール摺動台が取り付けられていた。
 1982年(昭和57年)、五位堂研修車庫完成に伴い南大阪線車両の牽引用に改造、荷台は側蓋が撤去されて運搬台車用のレールが設置された。制動装置は南大阪線車両と併結するためにHSC形に変更された。また1995年(平成7年)に養老線に転出し余剰となった1800系の台車、主電動機と廃車となった奈良線800系の制御機器を流用し高性能化された。その際、側面作業控え室窓は埋められ、前面窓の固定化や標識灯の交換が行われた。
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南大阪線牽引車改造直後 台車を輸送する現在のモト97+モト98
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←上本町
 モト90形(Mc) + モト90形(Mc) 
97 + 98
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形式 車種 番号 両数 運転台 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モト90 Mc 97・98 2 20840 2646 4100 日車D-22* 三菱 150×4 1960 近車 後に近車KD-15Bに変更

※データは更新前のもの

2007年12月31日 更新

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